日経平均大幅反落、先物主導で一時400円超の下げ
[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は大幅続落。一時423円安となり、取引時間中で11月22日以来、8営業日ぶりの安値水準を付けた。
前日の欧米株安に加え、外為市場では円が対ドルや対ユーロで上昇しており、リスクオフの動きが広がった。短期的な過熱感から主力株への利益確定売りが出やすく、先物市場への断続的な売りが出ると裁定解消売りを巻き込んで下げ幅を拡大した。下値では押し目買いなどで下げ渋ったが、戻りは限定された。
週末の11月米雇用統計などイベントを控え、先物主導でのポジション調整の動きが強まったという。11月29日時点の裁定買い残が29億5695万株と高水準で、13日のメジャーSQ(特別清算指数)算出をにらみ、先物市場で仕掛け的な動きが出やすいとみられている。楽天経済研究所シニア・マーケットアナリストの土信田雅之氏は「これまでの急ピッチな上昇過程で積み上がったポジションが巻き戻されている。商いが乏しいなかで裁定解消売りが膨らめば、吸収できない」と警戒していた。
ファーストリテ<9983.T>やソフトバンク<9984.T>、ファナック<6954.T>など指数寄与度の大きい値嵩株が軒並み売られ、指数を押し下げた。円安一服感を受けて、トヨタ自<7203.T>、ホンダ<7267.T>やキヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>などが軟調。三菱UFJ<8306.T>、野村<8604.T>なども売られた。CB発行による希薄化懸念から凸版印刷<7911.T>の下げが目立った。
半面、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>は続伸。ソニーがルネサスの鶴岡工場(山形県鶴岡市)を買収する方向で交渉に入るとの一部報道が材料視された。東京海上キャピタルからバーニーズジャパン(東京都渋谷区)の株式を取得することで合意した7&iHD<3382.T>は朝高後、小幅安に転じた。
東証1部の騰落数は、値上がり240銘柄に対し、値下がりが1432銘柄、変わらずが90銘柄だった。
(杉山容俊)
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