清水建設社長、「建設需要はまだまだある」

宮本洋一社長に聞く「ゼネコン活況」のその先

宮本社長は、3大都市圏以外でも必要な投資がある、と指摘する(撮影:梅谷秀司)
久々の上昇ムードに包まれる建設業界。公共事業の復調に続き、東京五輪、リニア中央新幹線の建設なども大きな支援材料だ。一方、労務費の高騰は懸念材料で、これを今後どう克服していくか注目されている。
週刊東洋経済は2013年12月7日号(12月2日発売)で「浮かぶゼネコン 沈むゼネコン」と題した特集を組んだ。スーパーゼネコンの経営トップは業界の先行きをどう見ているのか、清水建設の宮本洋一社長に聞いた。今回はその拡大版を掲載する。

リニア工事に特に期待している

――東京五輪やリニア中央新幹線など有望な事業が控えています。

まずは五輪の投資があって、五輪に伴うインフラの投資が出てくる。ただ、この辺りは今まで計画があったものが前倒しになるだけの話。計画になかったものだと、羽田空港へのJR延伸などがあるかもしれない。空港や港湾の整備も期待できる。東京港の橋は大型客船がくぐれない。そういうインフラ投資も出てくるだろう。リニアは今後、予定どおり発注が開始されると思う。東北の復興工事の大きなものがこれから1~2年かけて出てくるのではないか。

――特に期待しているプロジェクトは?

五輪の施設自体は3000億~4000億円程度。五輪はわれわれも成功させたいと思うが、施設を建設するに当たっては採算も大事。少なくとも損が出ないようにはしなければならない。

特に期待しているのはリニア中央新幹線だ。大深度地下の工事になるので、大手20社ぐらいのレベルでないとできないだろう。日本アルプスの地下はおそらく掘るたびに地層がどんどん変わってくる。地層が変わると、シールドマシンには難しい部分がある。軟らかい地層に当たると、マシンが止まってしまうこともある。そういうことを克服しなければならず、技術的には大変難しい。

――清水建設の経営には強い追い風になりそうです。

リーマンショックの後、各社が受注を減らしていた時に、当社はある程度の受注量を確保しようとして無理な仕事を取った。その結果、他社に比べて利益率がよくない状態が続いてきた。それを去年くらいから修正をしてきている。そういう意味で方向はよくなってきているのだが、今年辺りが正念場という考え方もできる。まず今年を乗り切れば、来年以降はさらによくなっていく可能性がある。

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