新興国リスクが意外に小さい「6つの理由」 危機が起きる可能性は4%程度かもしれない

拡大
縮小
トルコリラショックの影響は決して小さくなかった。マーケットが再び新興国ショックに見舞われる可能性はあるのだろうか(写真:人工知熊/PIXTA)

トルコ、アルゼンチンなど、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が脆弱な国の通貨が今年暴落したのは、まだ記憶に新しい。とくに、トルコリラは直近で反発しているとはいうものの、痛手を負った投資家は少なくないようだ。アメリカの利上げによるドル高や米中貿易戦争も相まって、他の新興国でも海外資本の流出や通貨の下落、暴落、さらには債務危機が起こらないかが、目下気になるところだろう。

特に、アメリカの利上げは、1994年のメキシコ、2000年のブラジル、2002年のアルゼンチンの債務危機の発端となったと考えられていることから、同様のことが今回も起こるのではないかと懸念されている。

しかし、筆者は新興国の債務危機の可能性を、今過剰に意識する必要はあまりないと考えている。その理由を述べていこうと思う。

一般に、新興国が債務危機に陥る原因として、以下の6つことが考えられている。

債務危機はさまざまな要因が絡み合って起こる

① アメリカの利上げによる資本流出・通貨の下落によるもの
② 米中貿易戦争の影響を受けるというもの
③ コモディティ価格が一定以上下落した際に、資源国の経済が混乱するというもの
④ リーマンショックのような、先進国発の世界同時金融危機が起きた際に影響を受けるというもの
⑤ 民間債務が膨大に積み上がった、中国経済がハードランディングした場合に影響を受けるというもの
⑥その国独自の要因によるもの

それぞれについて詳しく説明していく。

次ページ次に危ないとされるインドネシアはどうか?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT