日経平均大幅反落、米中緊張緩和はあるのか 一時700円超安、上海株高支えに後場下げ渋る

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 11月13日、東京株式市場で日経平均は大幅反落した。前日の米国株の急落を受けリスク回避姿勢が強まり、幅広く売りが先行。下げ幅は一時700円を超えた。写真は東京証券取引所で10月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落した。前日の米国株の急落を受けリスク回避姿勢が強まり、幅広く売りが先行。下げ幅は一時700円を超えた。後場に入ると、日銀によるETF(上場投信)買いの期待や上海株の上昇を手掛かりに下げ幅を縮小。先物主導で上下する荒い動きとなった。

TOPIXは3日続落した。東証33業種全てが下落し、値下がり率上位には保険、建設、鉱業が入った。東証1部の値下がり銘柄数は87%に上ったが、日経225構成銘柄ではソフトバンクグループ<9984.T>や資生堂<4911.T>、KDDI<9433.T>などが逆行高。値ごろ感を意識した個別物色の姿勢もみられた。

朝方は主力株に対し、海外投資家主導とみられる売りが膨らんだが、「後場入り後の『追撃売り』が出なかった」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)との声が聞かれた。前場のTOPIXが2%を超す下げとなり、日銀によるETF買いの思惑も広がった。

さらに、中国の劉鶴副首相が近く米国を訪問するもようと香港英字紙が電子版で報じ、米中の緊張関係が緩和するとの期待が株高・円安の流れにつながった。

個別銘柄では村田製作所<6981.T>、TDK<6762.T>、アルプス電気<6770.T>、日東電工<6988.T>、ミネベアミツミ<6479.T>など電子部品株が軟調。12日の米国株式市場で、米レーザーセンサーメーカーのルメンタム<LITE.O>の株価が急落した。大口顧客から供給の大幅削減を要請されたという。この大口顧客は米アップル<AAPL.O>とみられており、電子部品受注の先行きが警戒された。

半面、MonotaRO<3064.T>が急伸。同社が12日発表した10月の月次業績によると、同月の売上高は前年同月比32.7%増の102億9700万円となった。対前年の伸び率は今年に入り最高となり、堅調な業況を評価した買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり230銘柄に対し、値下がりが1846銘柄、変わらずが35銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     21810.52 -459.36

寄り付き   21885.24

安値/高値  21484.65─21892.29

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1638.45-33.50

寄り付き     1644.89

安値/高値    1619.82─1644.89

 

東証出来高(万株) 160987

東証売買代金(億円) 28253.60

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