ソフマップ「脱オタク依存」へ打ち出す新機軸

「グラドルの聖地」を返上、中古市場に再挑戦

10月にソフマップ「アミューズメント館」で開かれたVチューバーに関連したイベント。女性ファンの取り込みが狙いだ(撮影:尾形文繁)

パソコンオタクとサブカル好きが集う店――。パソコン専門店のソフマップに対する印象を尋ねると、多くの人からそんな答えが返ってくる。本拠地の1つである東京・秋葉原の店舗の外壁には、これまでアニメやゲーム、アダルトコンテンツのポスターや広告ばかりが目立っていた。

「サブカル好きではないお客様には入店しづらいですよね」。同社のスタッフですら、そうため息交じりの感想を漏らす。実際、同社によれば客層の9割は男性。偏った客層に対応したビジネスモデルを展開していた。

グラドルからVチューバーへ

そんなソフマップが変身を試みている。10月3日、秋葉原にあるソフマップ「アミューズメント館」で、「バーチャルユーチューバー(Vチューバー)」向けの初めてのイベントが開かれた。Vチューバーとは、自分の表現や動きをリアルタイムでCG(コンピュータグラフィック)キャラクターに反映させ、動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿している人たちのこと。美男系Vチューバーもいて、女性ファンも多い。

同館のイベント会場は、これまでグラビアアイドルが多く登場し、男性ファンを引き付けてきた「グラドルの聖地」だった。今後はそれを返上し、Vチューバー向けなどほかのイベントを増やす。同館では10月末、女性客が入店しやすいようにするため、アダルト商品の取り扱いを中止した。

同じ秋葉原の「パソコン総合館」では、高まるeスポーツ需要に対応し、ゲーミングブースを開設した。プロゲーマーの対戦イベントも行われ、eスポーツチームのグッズやゲーム向けの高機能パソコンも販売している。担当者は「eスポーツに興味はあるが、始め方がわからない初心者向けに、設定済みパソコンのニーズもかなりある」と話す。

いずれも店舗の性格づけを再定義しようとする取り組み。既存客が離れてしまうリスクもある。それでもソフマップが変身を遂げようとしているのはなぜか。

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