<ミセス・パンプキンからのコメント>
子育てを妻に丸投げする夫は珍しくない
「もっと肩の力を抜いてください」とまず申し上げます。育児に関する限り、貴女のパートナーの態度はそんなに珍しい事例ではありません。
むしろ私たちの世代ではそれが当たり前でしたし、貴女の世代でも子育てを妻に任せっきりにする夫は、決して特殊なケースではないと思います。任せられた妻側の捉え方次第ではないでしょうか。
貴女のパートナーは貴女への信頼感が強い方なのかもしれません。貴女が受けた厳格な家庭教育を尊重し、子供の教育は貴女に任せておくほうが良いと判断されたのかもしれません。あるいは厳格な貴女が「口うるさく叱る」ので、自分の出番を見失い、それが習慣化してしまったとも考えられます。
「仕事しかない人」なのだそうですね。外で7人の敵と闘って帰宅されて(昔で7人ですから現代ではもっと多いかもしれません)、これからもずっとその闘いが続いていく人にとって、家庭でほっと気を休めたいひとときに、貴女に丸投げした子供の躾けにまで関心が届かないと考えることもできます。
そして日本では、男子たるもの、ベラベラしゃべらないのが美徳とされた時代が長く続きました。時代が変わってもその“美徳”を持った世代に育てられた人たちは、外ではよく話すのに、親子の会話となるととても不器用だという人が意外に多いというのが、望まずして他人様の家庭の実情を知る機会の多い私の実感です。仲が悪いわけではないのに、会話が続かない親子関係は多いのです。
時代が違うと言われるかも知れませんが、日本では子育てはほとんど、女性がやってきたのではないでしょうか。それが正しいとは思いませんが、上に述べた二つの理由やその人の性格・抱えている仕事の責任の大きさ、その他諸事情を理解した女性は使命感を強く持ち、母親一人の力で育児に励んできました。
私の周囲でもそのような家庭が大半で、夫が育児に協力しないといって夫婦仲がこじれた例はあまり知りません。たまに「夫は子供に嫌われたくないから、絶対に叱らない。全部私にその役を押し付けている」と不満を漏らす人もいましたが、それ以上の問題には発展しませんでした。親子関係なんて、叱るから嫌われるとか甘いから好かれるという次元の問題ではないことも知っており、みなさん臨機応変に対応してきたものです。
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