トランプの「日本潰し」はついに本格化するか

「ねじれ議会」誕生でアジア政策はどうなる

民主党内で貿易に関する厳しい取り組みが支持されていることからすれば、民主党が主導権を握る下院はあまり日本の助けにはなりそうもない、とアメリカの多くの日米関係専門家は考えている。しかし、民主党員の間にも、トランプが用いる「いじめの戦略」は逆効果だとの見方が増えている。

「下院における民主党の勝利によって232条による自動車関税の恐れは弱まるだろう。これによってトランプ政権との二国間交渉における日本政府の立場は強まる」と、カーネギー国際平和基金の日本の専門家、ジェームズ・スコフ氏は話す。

「(自動車業界、ディーラー、労働者など)誰も232条を好んでいない。特に同盟国相手に発動することは。共和党員がもっとはっきり反対しなかった唯一の理由は、トランプに公然と反抗して、彼の『交渉そのもの』までも否定したくなかったからだ」。

中国に対しても強気姿勢は変わらず

トランプ大統領の中国に対する姿勢も選挙後に軌道修正の兆候を示すことはなかった。トランプ政権は中国に対する「新冷戦」アプローチに縛られているようだ。このアプローチはマイク・ペンス副大統領によって先月提示され、長らく中国に関するこの見解を持ち続けてきたジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官率いる新保守主義者の中心となる人々によって支持されている。

このアプローチはアメリカ企業を中国のサプライチェーンへの依存から「切り離す」ことと、中国による先端技術への参入に異を唱えることとを目指す貿易戦略と重なり合っている。現在予定されているトランプ大統領と、中国の習近平国家主席との会談は今月末のブエノスアイレスで開かれるG20の会合だ。この会談は、今後の米中関係を占ううえで重要なものとなるだろう。

多くの政治・政策専門家は、アメリカにおける「ねじれ議会」からは、このアプローチに対する大きな抵抗は生じないだろうと見ている。たとえ米中関係がどこに向かうのかを案じている人々が多いとしても、だ。

「アメリカ政界内部の心情は急激に反中国へと変化している」と、ブルッキングス研究所のジョナサン・ポラック氏は語る。「両党が多かれ少なかれ一致しているらしい論点は多い。トランプ大統領と閣僚らは、『中国に対しては非常に厳しくあれ』という姿勢を強く抱いているようだ」

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