朝日新聞が進めるデジタルファーストの要諦 ウェブの台頭で報道の現場はどう変わったか
スマホの浸透に合わせて、ニュースを取り巻く事情も大きく様変わりつつあります。かつては紙で受け取り、紙で読むのが当たり前であった新聞も昨今ではインターネットで読む人が珍しくありません。
こうしてメディア構造のアップデートが起こる裏側で、ジャーナリズムの先端を担う新聞社の現場は一体どのように変化しているのでしょうか? 今回は、朝日新聞東京本社編集局長代理・佐野哲夫さんにデジタル戦略について話を伺いました。
朝日新聞の創刊は1879年。大阪でスタートを切った同社は、都内の新聞社を吸収するなどして、明治のうちに全国紙として大きな成長を遂げました。れい明期にはあの夏目漱石が在籍したことでもよく知られています。
1995年に電子化に着手
そんな朝日新聞が電子化に着手したのは、1995年のこと。
「asahi.com」の名で開設された同紙のインターネット版は、紙ではカバーしきれない速報の配信に注力し、さらに2011年には有料メディアとして『朝日新聞デジタル』が誕生。その翌年には両メディアが統合されて、現在の形になりました。
また、高度なウェブコンテンツを制作する専門集団「クリエイティブチーム」も発足させ、2018年春には総会員数が300万人(うち、有料会員はおよそ1割)を突破しています。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事