両球団に共通して言えるのは、やはりどちらも“強い”ということ。日本シリーズを逃したライオンズの応援団も今年は凄かったです。やはりファンの皆様はファン心理として“勝つチーム”“強いチーム”を追いかけたいものです。
今のソフトバンクとカープはそれにまさに当てはまる、いい戦い方を展開できています。
しかし、ここからがまた、難しい。なぜなら、勝ち続けないとすぐに人気は下降する、ということの裏返しでもあるわけです。“ステイゴールド”、これがいかに難しいか。この難しさこそが、実はプロ野球の醍醐味だと私は思っています。
改めて1戦目から振り返る
それでは試合の振り返りを。
広島での初戦。お互いのエースを立て試合に臨みましたが、序盤に流れをつかんだのは広島でした。初回に菊池選手のホームランと松山選手のタイムリーで2点を先制し、チームとして好スタートを切りました。しかしソフトバンクも5回にヒット3本と失策絡みで2点を取り同点とすると、ここからは両チームお家芸の中継ぎ投手陣でお互い失点を許さず、延長12回を戦い、引き分け。初戦から総力戦で見応えのある試合でした! シーズン同様、両チームともさすがに投手陣が安定していました。
続く2戦目。ソフトバンクの先発、バンデンハーク投手から、カープ打線が5回までに5点を奪う攻撃で流れをつくると、カープ先発のジョンソン投手が7回1失点と好投し、結果5−1とシーズン同様のカープらしい勝ち方で先勝。カープは若き4番鈴木選手が先制タイムリーと中押しタイムリーの活躍で、中心選手として役割をしっかりと果たしました。
この2試合で感じたのは、両チームの打の中心であるソフトバンク・柳田選手、広島カープ・丸選手に対する両チームのバッテリーの“攻め”(配球)。2人を抑え込まないことには勝てないと確信していたと思うので、インコースへの厳しい投球で結果を出させず、しっかり抑え込むことができていました。3戦目以降はこの両選手の復調がキーポイントになるように思えました。
そして福岡での3戦目。中盤以降から乱打戦。ソフトバンクが12安打9得点で試合を制し、星を五分に戻しました。柳田選手2打点、デスパイネ選手4打点とクリーンアップが役割を果たしました。カープも終盤にすばらしい粘りを見せ、一時は6点差あったものを8回に一挙5点の猛攻で1点差にまで詰め寄るすばらしい攻撃でした。
ソフトバンクは敵地広島で、冒頭に触れたカープ大応援団にのみ込まれていたのかもしれません。“ホームの利”とはよく言ったもので、地元福岡の声援に後押しされ、本来の力を取り戻したのは間違いないでしょう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら