「防災食」のごはんがおいしくなったワケ

亀田製菓、アサヒGHDに続き永谷園も参戦

災害時の防災食もバリュエーションが増えている(記者撮影)

今年の夏から秋にかけて日本全国を襲った台風、大雨、地震などの自然災害。これらの災害を機に、「災害時の防災食」への関心が高まっている読者も多いのではないだろうか。

以前は、防災食といえば乾パンなどパン類、というイメージが強かった。だが、現在の市場で乾パン類のシェアは2割以下。主流なのは4割を占めるコメなどの米飯類だ。

乾パンよりもアルファ米が主流

市場調査会社の富士経済によれば、防災食の市場規模は2018年に186億円(予測)。それまで120億円強だった市場規模は、2011年の東日本大震災をきっかけに自治体の食料備蓄重要が急増、2012年に2割近く伸びた。

その後も、防災食の賞味期限は5年が一般的なため、2016年には買い替え需要に熊本地震の特需が重なり、前年比で37%の伸びを記録した。足元での市場は2011年比で1.5倍ほどに膨れている。

防災食の中でも、最もメジャーなのがアルファ米だ。アルファ米とは、炊いたコメを高温で乾燥させることによって表面のデンプンの状態を炊きたてのままキープしたもの。水を加えて60分、熱湯なら15分待てば、炊きたての白米に風味は劣るものの、食べられるようになる。

このアルファ米で国内シェアの半分を握るのが、2013年に亀田製菓が子会社した尾西食品だ。同社は1944年にアルファ米を開発、戦時中は日本軍への食糧供給を担っていた。2005年には宇宙食に採用されるなど高い技術力を誇る。

尾西食品の小寺芳朗社長は、「(1994年1月に起きた)阪神淡路大震災以降、自治体の備蓄需要は冬場には特に硬くて食べづらい乾パンなどから米飯類にシフトしてきた」と話す。

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