アゴーラ再建の勝算は?浅生CEOに聞く

ホテル再生の案件は多い、買収を続ける

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アゴーラのホテルで最大規模の大阪・堺のシティホテル

――旅館とホテル、それにホテルもタイプの異なるものの運営で、難しい面もあるのでは。

それが、むしろアゴーラの強みだ。8つある宿泊施設のうち、まず伊豆の今井荘と南山荘は旅館、野尻湖と佐賀はリゾートホテル、浅草は宿泊特化型ホテル、大阪の守口と堺はフルサービスのシティホテルという位置づけになる。

様々なタイプを全方位型で展開していることで、水平的・戦略的な連携が出来る。たとえば、野尻湖のリゾートホテルは、冬季の12~3月は閉館となるが、その間は稼働率の高い他のホテルや旅館に従業員を回している。繁忙期にはパートやアルバイトを増やす一般的な手法に比べて、正社員による“おもてなし”の質の維持ができる。違う業態での勤務を経験することで、従業員にもよい経験になる。

お客さんを共有し、互いに紹介しあうことも可能だ。共同購買や共同営業、経理などのバックオフィスを一元化することでコスト削減も可能だ。今後、チェーン数を増やすことで、こうしたメリットを追求したい。現在も、再生案件の話はいろいろと来ており、仕込みは常に続ける。

アジアからの来日客に狙い定める

――売りに出されるホテルは、経営状態が悪いものや、将来性が乏しいような物件が多い。どのような客層をターゲットにして売り上げ増を図っていくのか。

人口減少や高齢化で当然、国内の需要は減少が避けられない。そこで、各施設とも海外からの集客に力を入れている。台湾、香港、韓国などのアジアからのインバウンド(訪日客)が中心だ。

浅草や大阪・堺、福岡のホテルは、海外からの観光客に対してゲートウェイとしての戦略を打ち出すことも可能だ。堺と守口については、法人需要が取り込みやすい。堺のホテルは同市で唯一のシティホテルであり、守口はパナソニックの本社に近い。

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