■「やりたいこと」の中でも、特に「伝えたいこと」のみに焦点が当たる
エントリーシートには、「やりたいこと」の中でも、特に自分の伝えたいことしか書きません。頑張ったことや成果が上がったことに重点が置かれ、伝えたくないことに関してはいっさい書かれません。
それではと、面接の際に「つらかった経験」について尋ねても、本当につらかった経験を話す学生はいません。つらかった経験を克服して成長したという、面接官によい印象を与えるエピソードを話すのが関の山でしょう。
■評価されやすいように話を脚色する
さらには、話を脚色することも一般的になっています。
学生の間では「話を盛る」という言い方をしますが、サークルの人数を変えて話したり、サークル内での役職を偽るだけでなく、サークルで行ったイベントの結果そのものを過大に評価して話したりする場合も多いようです。これでは、本当のことは何もわかりません。
以上のように、エントリーシートを使った面接では、結果的に、
・「やりたいこと」をしていてモチベーションが高い活動の中から
・本人の「伝えたいこと」だけを厳選し
・脚色して話した内容
から、面接官は学生を知る努力をしなければならないのです。これが非常に難しいため、冒頭で述べたような採用のミスマッチが頻繁に起こってしまうのです。
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