人見知りでも「人の心をつかむ」話し方のコツ 誰でも簡単にできる! 最強の伝え方とは
そうしたことが「あこがれ」を生むことも事実ですが、昨今のコミュニティ全盛時代の空気感にはそぐわないですし、共感は生まれにくいでしょう。一方で身近な存在に感じてもらえるほうが、相手は親近感が湧き、リラックスした状態で話を聞いてくれるため、共感が発生しやすいのです。
スーツを着たビジネスパーソンばかりが集まる場であれば、少し上質なスーツを身に着けて登場するとよいでしょう。もしスーツが半分くらいでカジュアルな服が半分、もしくは半分以上がカジュアルな服といった会場であれば、ジャケットを着ていれば十分です。今日はどんな服装のお客様が来るのかわからない、というのであれば、「一応ジャケットを着る」という感覚でちょうどいいと思います。
ある瞬間からジャケットを脱ぐ、というのもいいでしょう。ジャケットを脱いで、ちょっとカジュアルな服装になる。このテクニックは、心理学の用語で「ゲインロス効果」と言います。
ゲインロス効果というのは、最初に抱いたイメージや印象に対してその後のギャップが大きければ大きいほど、相手に大きなインパクトを与えられる、というものです。ジャケットは一般的に、相手に対して一定の威厳をアピールします。それが、ジャケットを脱いでラフな姿になることによって、急にギャップが生まれるのです。
強烈なビフォーアフター・ストーリーを用意する
人間は本能的にビフォーアフターものが大好きです。ベストセラー本の構成、ヒットドラマやヒット映画のストーリー、再生回数の多い動画などは、どれも落差の大きいビフォーアフターがあります。だから、みんなが見たがるコンテンツになるのです。
スピーキングにおいても当然、ビフォーアフターをつねに意識しましょう。具体的には、自分やお客様の「変化」にフォーカスした話をしてください。
変化があると思うと、人はその過程を知りたがります。ホームレスだった人がお金持ちになった、太っていた人が急にやせた、人見知りの人がお笑い芸人になった……。ギャップがあればあるほど、人はその内容に興味を持ちます。
「もっとこの人の話が聞きたい」と思わせる存在になりたいのであれば、このストーリーをできるだけ多用してください。私の場合は、1回の登壇で最低でも3回、だいたい4〜5回はこうしたギャップのあるストーリーを織り込んでいます。世界的なスピーカーもほぼ間違いなく、ビフォーアフター・ストーリーを多用することで、聴衆を熱狂させるパターンを構築しています。
人の記憶に残るのは、つねにギャップを生み出し、相手に混乱を与える存在です。混乱は、人に新しい価値観を生じさせるのです。
今まで自分が学んできたことではなく、まったく新しい考え方、新しい概念がもたらされ、自分が今まで持っていた知識、認識がくつがえされる。それによって脳に混乱が起きた瞬間に、人は成長します。そうすると、どんどん相手の話にのめり込んでいくようになるのです。
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