必要なタクシー代をケチる人の残念な考え方 時間と成果を得るために効果的に投資しよう

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暴飲暴食を繰り返してきた私は、この出来事をきっかけに「深酒はしない」「食事は腹八分」、そして「できるだけ早く寝る」と決め、さらに毎朝4キロのジョギングを自分に課し、これまで5年続けています。

お金に困らない人は「健康でなければ仕事もできず、お金を稼ぐことはできない」といった現実をつねに意識しています。そのため食生活には気を遣い、運動やトレーニングも欠かしません。

健康維持のために時間を確保し、惜しみなくお金も使います。たとえば、スポーツクラブでプロのトレーナーに自分に合ったプログラムをつくってもらったり、毎年人間ドックに入ったり。健康のためにお金を使うことは健全な投資です。それによって仕事が安定し、長期にわたって働けるわけですから。

保険をかけておけば健康を失ったとき金銭的な補償が受けられます。人によっては「健康維持に時間とお金を使うくらいなら、最初から保険に入ったほうが手っ取り早い」と思われるかもしれません。はたして保険にお金を使うことは有効的な投資と言えるでしょうか。

食生活や健康に気を遣うのは「効果的な投資」

保険会社出身のファイナンシャルプランナーに聞いた話だと、加入者に支払われる保険金は掛け金全体の30~40%程度だそうです。残りのおおよそ60~70%は保険会社の取り分となります。

これは宝くじなどのギャンブル以上に保険会社が儲けをとっている計算になります。ちなみに、宝くじの控除率はおおよそ50%。控除率とは運営者側である胴元の取り分となる「テラ銭」のことです。宝くじの売り上げの約半分は発行している自治体などに入るのです。

宝くじを「愚か者に課せられた税金」と言う人までいます。だからお金に困らない人は宝くじ売り場に並んでいる行列を見て、冷ややかに笑うのでしょう。これは競馬もパチンコも同じ。ギャンブルは胴元が必ず儲かり、賭ける側は長い目で見れば必ず損をするシステムなのです。

保険をギャンブルとは言いませんが、誰でも確実に大きなリターンを得られるものではありません。お金に困らない人はギャンブルなどに浪費をせず「投資」にお金を回します。投資と聞いて株式投資などをイメージする人も多いでしょうが、将来のために使うお金はすべて投資です。

『1万2000人を見てわかった! お金に困らない人、困る人』(集英社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

たとえば、お酒を飲むという行為。部下や取引先にお酒をご馳走してコミュニケーションが取れ、その後、部下が一生懸命に働いたり、取引先からの新たな仕事を受注できたりすれば、それは立派な投資と言えます。一方、いつもの仲間とだらだら飲む酒や、ひとりでルーティーンのように飲む晩酌は単なる趣味、嗜好品と言えるでしょう。セミナーなどに参加しても、その後、得たことをアウトプットせず仕事に使わなければ、これまた投資ではなく浪費になります。

先のファイナンシャルプランナーは次のように断言しています。

「保険金をたくさんかけるくらいであれば、食生活や健康に気を遣うほうが断然効果的な投資になる」と。だから、お金に困らない人はみな健康を意識しているのです。

松尾 昭仁 独立・起業コンサルタント、ネクストサービス代表

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まつお あきひと / Akihito Matsuo

大学卒業後、業界大手の総合人材サービス企業を経て、コンサルタントとして独立。自身が企画し講師を務めるビジネスセミナーの参加者は延べ1万人を超え。その中から500人以上の各種講師や、150人を超えるビジネス著者を世に送り出す。著作は25冊。執筆した本は中国、韓国、台湾、タイ王国でも翻訳出版されている。京都女子大学などの高等教育機関、東京商工会議所をはじめとする各種団体、SMBCコンサルティング、リクルート、明治安田生命などの民間企業より講演・セミナー、研修依頼を受ける。
http://www.next-s.net

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