同居も離婚もしない「月イチ婚夫婦」のリアル 月イチしか会わない異色ながらも円満な結婚
真次さん「夫婦関係って、離婚しなければ終わりはない。どちらかが死ぬまでたっぷり時間はあるので、お互いそのときにしかできないことをやる、やるべきことを思いっきりやる時期があってもいいと思うんです。それが妻は病気を治すことで、僕の場合は仕事。ふたりの将来のためにも、大きな仕事をやってもっと稼げるようになりたいんです。彼女もそれを応援してくれて、仕事をしやすい環境を与えてくれている。その代わり、実家の親や友達との縁を大切にする妻の気持ちも尊重したいと思っています」。
亜利沙さん「そうそう。年をとって、ひとりでいるのがしんどくなったらまた一緒に住めばいいわけですしね。今は本当に好きなようにやらせてもらっています。例えば夫と約束していても、『近所の公園に限定のポケモンが出たから、ごめんキャンセルで』って、それでも許してもらえるくらい、自由でゆるい関係性です(笑)」。
真次さん「限定ですからね、仕方ないです(笑)。まあ、夫婦だからといって、いついかなるときでも最優先にすべきってちょっと息苦しいですよね。ときにはポケモンを優先してしまうくらい柔軟なほうが、心地良くいられると思うんです。逆に僕が『徹夜でマージャンして疲れたから』っていう、しょうもない理由で予定をキャンセルすることもありますしね」。
LINEでのやりとりはハートマーク付き
とはいえ、互いの気持ちが冷めているわけではない。毎日交わすというLINEでのやりとりは、ほぼすべてのメッセージがハートマーク付きだ。また、月にたった1度のデートも、久しぶりだからこそ新鮮で特別なものに感じられる。「結婚して7年ですが、一緒にいた時間を合計したら1年に満たないかもしれない。でも、そのぶん会えるときにはなるべく楽しく過ごすようにしています」と真次さん。亜利沙さんも同じ気持ちだ。
亜利沙さん「会ったときには喧嘩をしないように。といっても、そもそも夫に対して不満が全くないので喧嘩のしようもないんですけどね。既婚の友人の話を聞くと、やっぱり夫に対していろいろと日頃の鬱憤が溜まっているみたいなんですけど、私たちの場合は一緒に住んでいないからなのか腹も立たない。無駄な争いがなくなるというのは、別居のメリットだと思います」。
真次さん「僕も不満はないですね。仮にあったとしても、一緒にいるときにあえて言わなくてもいいんじゃないかなと。デートしていたら、何に腹を立てていたかも忘れてしまいますしね」。