同居も離婚もしない「月イチ婚夫婦」のリアル 月イチしか会わない異色ながらも円満な結婚
真次さんは結婚直後に立ち上げたイベント運営会社の仕事で忙しく、生活も不規則。特にイベントが多い週末は家を空けることが多かったという。そこで、週の後半から土日にかけては亜利沙さんが実家で過ごし、週の前半の平日に会う。いつしか、そんな形での「別居婚」がスタートした。
真次さん「客観的に見たら、別居って離婚の危機ですよね。そんな生活に、僕も当初は不安や違和感が全くなかったわけではありません。普通の夫婦生活、いつから始まるのかな?って思ったこともあります。僕自身、ごく一般的な家庭で育ちましたしね。でも、子供もいないし、今の僕らにはお互いのやりたいことを尊重できるこの形が合っているのかなと」。
週末婚どころではなく、今や月イチ婚
ちなみに、今はさらに会う頻度が減り、この日の取材で顔を会わせたのも約1カ月ぶり。週末婚どころではなく、今や月イチ婚である。ただ、これにも事情がある。
亜利沙さん「じつは、去年の冬に私が腎臓の病気になってしまったんです。当初は2日に1度ステロイドを点滴しないといけないような状態でした。ただ、都内の病院だと混んでいて1日がかりになってしまうので、横浜の実家近くの病院に通うことにしました。注射を打つと半日くらい痙攣することもあるので、そのまま近くの実家に滞在できたほうが何かと安心ですから。病気が別居の理由ではないんですけど、結果的にこの生活スタイルが病気の治療にも適していましたね」。
ふたりは決して、同居して営む夫婦生活を否定しているわけではない。ただ、夫婦の現状をふまえると、別居という形が最も理にかなった選択だったということだ。