つみたてNISAを使って投資する時の「盲点」 投資信託を選ぶ時にはやっぱり注意が必要だ
しかし、つみたてNISAを利用している場合、新規で年間40万円までしか投資信託を積み立て購入できません。つみたてNISAの口座で購入した金融商品を売却して、売却した分の金額で再度別の商品を購入する場合でも、非課税枠が復活するわけではないのです。これは繰り上げ償還された場合も同様です。
つまり、手元に戻ってきた償還金を使って新しい投資信託を一度に購入できるわけではなく、残りの非課税枠内の範囲で、またイチから投資信託を毎月積み立て購入し直す必要があります。
もし非課税枠を超えて投資したいのであれば、すでに開設している証券総合口座を通じて購入する必要があります。ただし証券総合口座を通じて購入した投資信託から生じた利益には、約20%の税金がかかります。
自分が所有する投資信託が繰り上げ償還されてしまうと、20年という非課税期間の一部を使い、さらにつみたてNISAを利用した積み立て投資を1からやり直さなければならないというデメリットを被るのです。
繰り上げ償還リスクの低い商品をどうやって選ぶべきか
では、つみたてNISAにおけるデメリットを被らないために、繰り上げ償還リスクの低い商品はどうやって見極めればよいのでしょうか。
まず、購入を検討している投資信託が3年以上の運用実績を持っているかどうかは1つの基準となるでしょう。投資信託では過去の運用成績の推移が公開されていますが、ある程度の運用実績があることによって、安定して基準価格などが推移しているかどうかを確認することができます。
たとえば、金融庁が認可したつみたてNISA対象商品のなかで、日経平均株価への連動を目指す投資信託は15本あります(2018年9月末時点)。そのなかでも「ニッセイ日経225インデックスファンド」や、「朝日ライフ 日経平均ファンド」などは、それぞれ設定日が2004年1月28日、2000年11月30日と10年以上の運用実績を誇ることがわかります。このように同じ指数への連動を目指す投資信託が複数ある場合でも、3年以上の運用実績があるかどうかで、選ぶ商品を絞ることができます。
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