震災復興に必要なのは、「ふまじめ」な思想だ 「課題先進地区」福島・浜通りを見つめた7年半

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福島県浜通りの波立海岸は震災7年目を迎えても依然として工事が行われている(筆者撮影)

東日本大震災と福島第一原発事故から7年半。各地の復興も進み、多くの地域が震災前の姿を取り戻しつつある一方、福島県浜通りは帰還困難区域の再生、沿岸漁業の復興、放射性廃棄物の貯蔵や原発廃炉の問題など、困難な課題が山積する。復興がもたらす光と、巨大災害が生み出した陰が混在する状況は、今なお現在進行形である。

筆者は、その浜通り地区の南部にあるいわき市を拠点に活動している。主に、食や医療福祉などに関する情報発信を生業としながら、広く「地域づくり」に関わってきた。食や医療、福祉などの領域は、ジャンルこそ異なるが共に課題が多い。

例えば食の分野では、水揚げ量や売上高の回復が遅れている水産業。トリチウム水の海洋放出という難題を抱えつつ、いかに賠償に依存しないかたちで再生ビジョンを策定するのか、これから考えなければならないことは山積みだ。

また、浜通り各地では医療や福祉に関わる人たちの人材不足も叫ばれている。被災した地域の多くは、すでに高齢化や過疎化が進んでいた地域。若者が都市部へ流出していくなかで、医療や福祉を充実させながら、いかに地域を再生していくのか。地域全体で考えていかなければならない。

こうした問題は震災と原発事故が引き起こしたわけではない。震災によってよりあらわになったが、震災前から続いている問題だ。震災や原発事故によって生まれた廃炉や廃棄物、帰還困難区域の再生といった「災害がもたらした問題」だけでなく、震災前から続く課題も、より深刻なものとして浮き彫りになっているということだ。福島県が「課題先進地区」と呼ばれるゆえんである。

そのような課題先進地区で活動してきて改めて感じているのは、課題の先進する地区・領域で活動する人ほど「ふまじめ」であれ、ということである。課題が大きいほど、そこに関わる人はどうしても目の前の課題に集中してしまい、「外の人たちに関わってほしくない」「当事者にしか苦労はわからない」と、外部の視点を排除してしまいがちだ。すると、課題解決の思考は内へと向かい、内部の論理だけで物事を進めてしまったり、「現場至上主義」のような空気が醸成されてしまう。

課題の外側にいる人と協働すること

そうではなく、むしろ「当事者性」を拡張し、一見すると関わりのないように見える人たち、課題の外側にいるような人たちとも協働していかなければいけないと思う。

課題解決の糸口を探るには、広く古今の知を参照しながら、より遠くにいる人たちとも、持続性を持って関わっていかねばならない。課題の大きさだけでも大変なのに、中の人たちがまじめに徹してしまったら、外から関わろうとする人たちは萎縮してしまうし、気軽に語ることもできない。既存の概念を打ち破るようなアイデアも生まれにくいだろう。

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