イギリス「離脱強硬派」が怒りを隠さない理由 「きっぱり離脱」を求める声が広がっている
最大野党労働党のケイト・ホーイ議員が壇上に登る。「ロンドンに住むエリート層は、離脱に票を投じた人は何も知らないで離脱を選んだ、愚か者だという。なんと傲慢なのか」と怒りをぶちまけた。
残留支持派の政治家が中心となって事実上再度の国民投票となる「国民の投票」(People’s Vote)を実現させたがっていることに触れ、「(2016年に)すでに投票は行っているから、必要ない。私たちは、離脱したいだけなのに!」と叫ぶと、会場から割れるような拍手が起きた。
元UKIP党首のファラージ氏に喝采
しかし、この日最も大きな喝采を浴びたのは、UKIPの元党首で、離脱支持派の国民の間で圧倒的な人気を維持するナイジェル・ファラージ氏だった。軽快な音楽に乗って会場の「花道」を歩き、壇上に駆け上ると「またこんなことをしなくていいと思ったのに!」と言って、大きな笑いを誘った。
「思い出してみよう。国民投票の実施前、離脱に票を投じないようにと主要政党、大企業、そしてバラク・オバマ米大統領までやってきて、グローバルな政治圧力をかけてきたことを。世界的な大災難が起きるのだ、と脅され続けた。しかし私たちは立ち上がって、この国のために離脱を選択した」
「この国を自分たちの手に取り戻すために、もう一度闘おう!」
ファラージ氏は闘い方を指南した。地元の国会議員の事務所を訪ね、「チェッカーズ案を取りやめるべきと主張しよう。きっぱりとした離脱を実施しなければ、二度とあなたには投票しないと言おう。今日、この日は『国民の軍隊』が復活した日だ!」
「国民の軍隊」(People’s Army)とは、ファラージ氏がUKIPを草の根運動として拡大させていったときに使った表現である。また割れるような拍手が起き、「ナイジェル、ナイジェル」とファラージ氏のファーストネームを繰り返す参加者もいた。
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