国のメニュー偽装対策で駆け込み発覚が増加? 消費者庁は業界の悪弊にどこまで切り込めるのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2つ目は、11月末あるいは12月初旬にも各業界団体から提出される再発防止策を基に、メニュー表示に関するガイドラインを策定する。期限は定めないが、「できるだけ速やかに」(消費者庁)としており、早ければ年内にも枠組みが示されると見られる。

あまりにも多発する類似事案に、1カ月後としている業界団体からの対策提出期限を前倒すことも検討している。

駆け込み相談は一気に倍増ペース

事業者からは「何が偽装に当たるのか」という問い合わせが消費者庁に殺到している。「事業者からの相談は通常、年間2万件程度だが、足元は倍増の勢い。増えた分がメニュー表示に関するものだ」(消費者庁)。

このため、消費者庁は各府省庁と連携した相談・情報提供体制を強化する。食品表示問題相談窓口を設置し、相談員の人数も増やす。食品表示問題に関するWebサイトも作成して、情報を充実させる。

すでに発表された各社の“誤表示”は、食材により見解の相違と言えなくもないものから、産地を偽った悪質な例まで千差万別。論点となった景品表示法の「優良誤認」は、消費者が現物の料理より著しく優良だと誤認させた場合に適用され、措置命令が出される場合がある。

次ページ業界挙げての改革が不可欠
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事