消費者被害に救済法、集団訴訟の期待と不安

消費者が企業を訴えやすくなる法案、審議始まる

泣き寝入りはさせない──。布団のモニター商法など悪徳商法の被害者に代わって、特定の消費者団体が損害賠償請求を起こせる、消費者被害集団訴訟制度の導入が現実味を増している。

政府は4月19日に消費者裁判手続特例法案を閣議決定し、国会に法案を提出した。消費者集団訴訟の導入を定めたこの法案は、2009年に発足した消費者庁にとって創設以来の「悲願」ともいえる制度。同庁は4年がかりで検討を進めてきた。

今でも消費者は通常の民事訴訟で企業を訴えることができる。しかし、裁判には費用や労力がかかり、消費者被害の金額と比べて割に合わないなどの難点があった。また、これまで消費者被害を防ぐ民事上の手段としては、差し止め訴訟やADR(裁判外紛争解決手続き)を利用できたが、実際の被害分をおカネで取り戻せないなどの限界もあった。

新制度が導入されれば、消費者はその被害を比較的容易に回復できるようになる。消費者団体は「差し止め訴訟と合わせて、消費者被害防止の車の両輪になる」(全国消費生活相談員協会)と期待を寄せている。

次ページユニークな2段階式
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 御社のオタクを紹介してください
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
スクープ! 積水ハウス地面師事件<br>「封印された報告書」の全貌

「なぜ積水はだまされたのか」。2年前の地面師グループによる大型詐欺事件。謎を解く同社の内部資料を本誌が独自に入手した。だまされた積水が調査報告書の公開を拒む理由は。取引を承認した役員が現在も要職にある“闇”をいま明かす。