初栄冠の楽天を襲う“マー君移籍”の試練 堅実経営で球界を変えた楽天、来季も維持できるか

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年俸急騰は不可避

だが今オフ、優勝球団にとって不可避の課題に直面する。勝った翌年は年俸を上げざるをえない。来季の報酬アップについて、立花社長は「選手が『来たい』と思う球団でなければ、絶対にチームは強くならない」と好成績に報いる姿勢だ。そのうえで「経営的には『優勝できるようにチームが強くなる』=『ファンが増え、球団の収入がアップする』のスピード感が一緒でなければ、うまくいかない」と話す。

勝てなければファンは離れていく。その例が、今季最下位に沈んだ北海道日本ハムファイターズだ。リーグ優勝した11年は約199万人の観客動員数を記録したが、今季は約186万人に減少。ダルビッシュ有が米国に移籍した影響が顕著だ。

同じことが、来季の楽天でも起こりかねない。ダルビッシュがポスティングシステムで移籍した時の落札額は当時のレートで約40億円だったが、田中は100億円以上の金額で移籍する可能性が報じられている。来季のチーム総年俸の増加分はこれで優に賄えるものの、絶対エースが抜けることによる戦力ダウンは計り知れない。

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