なぜ工藤公康は224勝を挙げられたのか
日本シリーズ最多出場「結果を残し続ける"極意"」
30代以降、110勝以上できた理由とは?
113勝52敗3S
111勝90敗
これは私のプロ野球人生の成績をある時点で分けたものです。
プロ14年目、32歳でダイエー(現ソフトバンク)ホークスに移籍したときです。
現役生活実働29年間の中でも、ダイエーへの移籍は、私にとって大きな転機でした。在籍13年間で優勝11回、日本一8回の常勝チームだった西武ライオンズから、当時は万年Bクラス(6球団中4位以下)だったダイエーへの移籍。私の求められる役割も変わりました。
①自分自身が勝つこと
②強いチームへと変えること
③チームの後輩を育てること
大きく分けるとこの3つです。
常勝チームで自分が勝つことだけを求められたところから、万年Bクラスチームの“リーダー”へ期待される役割へと変わり、重責が肩にのしかかりました。プロ野球は平均在籍期間10年弱と言われ、多くの選手が実働6~7年でユニフォームを脱ぐという厳しい世界です。20代はとにかく全力でがむしゃらに頑張るしかありませんでしたし、それで認められることが大事でした。それが30歳を越えると、チームを名実ともに引っ張る立場になり、後輩を育てるという新たな役割を担う――。野球選手としての分岐点とも言える年代です。
そんな中、なぜ、私は30代になってから、47歳まで現役を続け、100勝以上挙げることができたのでしょうか。
それは、「自ら考え、自ら動いてきた」からだと思っています。
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