日清食品、「eスポーツ大会を協賛」の舞台裏 ゲーマーと即席麺の親和性だけではない

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EVO Japanに参加した選手や来場したオーディエンスにカップヌードルが配られました。実食し商品を体験してもらえるのはイベントへの協賛ならでは(写真:日清食品)

ゲームが好きということが発端となっていますが、協賛するにあたり、商品との兼ね合いもしっかりと考えています。日清食品グループの主力商品である即席麺は、味や食欲を満たすことはもとより、調理の手間がかからず、どこでも購入でき、長期保存もできるという、安全・安心の商品です。そういった商品特性がゲームをプレイする人にとって最適な食べ物のひとつであると言えます。即席麺は何かをしながら食べることができる食品なので、ゲームをプレイしながら食べることができ、お湯を注ぐだけの手間で、調理中もゲームをしていられます。また、ゲーム動画の視聴をしながらの食事にも適しており、あながち関係性がないとは言えず、どちらかと言うと親和性があるわけです。

カップヌードルのグッズを手にし興奮する参加者。単なる協賛ではなく、協賛したこと自体が参加者やオーディエンスを楽しませています(写真:日清食品)

eスポーツの運営や参加する選手、配信動画を視聴したり、会場に観に行ったりするオーディエンスにしてみれば、日清食品グループの協賛はこれ以上になく、ありがたい存在です。それと同時に日清食品グループにとってのメリットは多いにあると言えます。

EVO Japan 2018は、参加者が7000人以上、来場者が約1万4000人と規模の大きな大会で、配信動画の視聴者数も国内のみで延べ人数で360万人を超えていました。それらの多くの人たちと、これまでにない濃密なコミュニケーションをとることができ、日清食品グループ側にとってもメリットは大きかったのではないでしょうか。

その先にある感動体験

広告やほかのスポーツやイベントなどの協賛と比べて、eスポーツへの協賛は効果があるのかどうかも伺ってみました。

「当社は“HUNGRY TO WIN 世界に、食ってかかれ。”の精神で、さまざまなスポーツの参加者や選手の挑戦する心を応援してきました。私どもはスポーツ=競争ととらえており、ゲーミングやeスポーツについても同様です。実際に体を動かしているか、画面の中でアバター的に動かしているかの違いはありますが、その先にあるものはどちらも同じで、勝ったらうれしい、負けたら悔しいという感情につながります。勝負の世界があり、そこに挑戦とエモーションがある。それを観客が観て、疑似体験する点も同じです。フィジカルスポーツで選手の一挙手一投足に注目するとき、そこには常人では到達できないレベルの技術や表現があります。ゲーミングにおいても肉体の限界を越えた表現が無限に可能です。プロの技術をもってして勝利が決まったとき、ほかのスポーツと同様の驚きや感動があると思います」(同広報担当者)

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