日経平均4日続伸、円安支えに半月ぶりの高値 東証1部の売買代金は今年3番目の低水準

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 8月24日、東京株式市場で日経平均は4日続伸。1ドル111円台前半まで円安に振れた為替が支えとなった。後場に入り一段高となり、上げ幅は200円に迫った。写真は都内で2013年7月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 24日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸。1ドル111円台前半まで円安に振れた為替が支えとなった。後場に入り一段高となり、上げ幅は200円に迫った。終値は8月8日以来、半月ぶりの高値水準で取引を終了。ただ商いは低調で、東証1部の売買代金は今年3番目の低水準。6営業日連続で2兆円割れとなった。

東証1部の出来高は10億株を下回り、同じく今年3番目の低水準となった。

TOPIXは反発。終値が1700ポイントを上回ったのは8月14日以来となる。セクター別では鉄鋼、非鉄金属が軟調。円安が進行したものの、輸送用機器は小幅安だった。上昇率トップはパルプ・紙となり、サービスや情報・通信、医薬品など内需、ディフェンシブ関連が物色された。

日経平均への寄与度の高いファーストリテイリング<9983.T>が1%超、ソフトバンクグループ<9984.T>が2%超の上昇となり、2銘柄で日経平均を約62円押し上げた。円安を背景に、日経平均先物への買い戻しが入ったともみられている。リクルートホールディングス<6098.T>、アステラス製薬<4503.T>、出光興産<5019.T>などが年初来高値を更新している。

内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏は「米ダラス地区連銀総裁と米カンザスシティー連邦準備銀行総裁が、利上げが必要との見解を示したことに為替は反応した。日本株に対しては売り方の買い戻しが後場になると顕著となった」と話す。

個別銘柄ではほかに、千代田化工建設<6366.T>が大幅続落。証券会社による目標株価の引き下げが相次いでおり、売り圧力が強まった。米国のキャメロンLNGプロジェクトに関連し、さらなる追加損失のリスクが意識されている。みずほ証券は23日付のレポートで、目標株価を1100円から900円に引き下げた。

半面、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)<8354.T>と十八銀行<8396.T>がしっかり。ロイターは8月1日、公正取引委員会がFFGと十八銀の経営統合を8月にも承認する方向で調整に入ったと報じていたが、23日以降、公取委が承認を近く発表するとの国内メディアの報道が相次いだ。統合効果に対する期待が改めて広がった。

東証1部の騰落数は、値上がり1497銘柄に対し、値下がりが515銘柄、変わらずが92銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     22601.77 +190.95

寄り付き   22484.01

安値/高値  22452.42─22602.24

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1709.20+10.98

寄り付き     1707.08

安値/高値    1701.59─1709.36

 

東証出来高(万株) 98377

東証売買代金(億円) 17634.08

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