表現力のない企業は生き残れない

リーダーがこぞって頼るアートの力とは?

長谷部:興味をもたれると同時に、「アートってよく分からないのだけど大丈夫なのだろうか」、と不安に思う方もいますが、リーマンショック以降は一気に変わったと感じています。今まで正しいと信じてやってきたことが崩れたときだったと思うんです。

現状を変えるために何かやらなきゃいけないと思っている企業がたくさん出てきました。今までやった事のない事をやって、新たに価値を創造しなくてはいけない状況になりました。

成功している経営者ほど感覚と理論を備えている

斎藤:実は、成功しているリーダーや経営者になればなるほど、感覚と理論の両方を自然に使っていたりするんですよね。直感で感じていたものを説明するためにロジックを使ったりします。だから、経営者の方の感度が一番高いわけで、口コミも、社長から社長へ伝わってワークショップが開かれる事もよくあります。

長谷部:経営者同志が口コミで伝えてくれるのはわれわれも想像してなかったですね。

斎藤:イノベーションが必要とはずっと言われてきているけど、じゃあ、実際どうすべきか分からない企業が多いのが現実ですよね。新しいものをつくるには異業種での接点が必要だったり、自分の枠を外す経験をつくる事が重要です。われわれが提供するアートはそれらのベースになるような筋力を鍛えるものだと思っています。今までの事業をやっていく延長線では必要のなかった筋力でしょう。一見非効率に見えるアートが、実はイノベーションへの近道だと今までの例をみても実感としてあります。

――実感は数字にも顕著にでていますね。アートという未知数の事業にも関わらず黒字化が早かったですよね。いつまでに黒字化という目標を掲げていましたか。

斎藤:具体的な数字の目標は掲げていませんでした。おっしゃるように、アートは全くの未知数ですから。実は、黒字化するまでの3年間、数字の話はほとんどしていません。

一方で、毎回、お客さんに提供する価値については、ものすごく時間をかけて話し合っています。もらった金額に対して、それだけ価値があるものを提供できたかどうか、何度も話し合ってきました。

長谷部:数字も大事ですが、価値が認められれば、自然に数字はついてくると思っていました。注意すべきは、まったく違う業界にいるお互いが少しでも違和感を感じたときには率直に話すこと。我慢すると必ず失敗します。なので、お互い本音を話すようにかなり気をつけましたね。

斎藤:本当にそうですね。異業種コラボの緊張感はそこにあります。

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