豪雨で「避難」するタイミングはこう見極める

自分だけは大丈夫という楽観は命取りになる

台風などに伴う豪雨の際、いつ避難するかはどう見極めればいいのでしょうか(写真:Graphs/PIXTA)

2018年の7月上旬、西日本は広い範囲で大雨に見舞われました。雨の範囲が広かっただけでなく長く続いたため、6月28日から7月8日までの総降水量は高知県馬路村で1852.5mmを観測するなど、7月の月降水量の平年値の2~4倍となる大雨となったところがありました。

この豪雨の犠牲者は200人以上。平成では最悪レベルです。今なお避難所では多くの方が不自由な暮らしを送っており、復興にも時間がかかっています。豪雨のあとの猛暑で、体調を崩される方も多いです。一刻も早く元の暮らしを送れるようになってほしいと願ってやみません。

豪雨はいつでもどこでも発生する

なぜこんな豪雨が起こったのでしょうか。気象庁予報部の平野喜芳予報官に聞いてみたところ、「北のオホーツク海高気圧と南の太平洋高気圧の勢力が拮抗して梅雨前線が同じところに長く停滞したこと、そして梅雨前線に向かって大量の水蒸気が流れ込んだことが原因」とのことでした。また、局地的に強い雨を降らす線状降水帯も、同時多発的に発生しました。

今回の西日本豪雨は極端な例ですが、毎年梅雨の末期は、梅雨前線に向かって暖かく湿った風が流れ込むため、大雨が発生しやすい傾向にあります。また、これからの季節は台風で同様に大雨が起こる可能性があります。特に、前線に台風が近づく場合は大雨に見舞われやすいです。予想天気図で下記のように前線と台風が現れている場合は要注意と覚えておきましょう。

2016年8月17日9時の天気図。この日、東日本から北日本にかけて総降水量600㎜を超える大量の雨が降り、河川の氾濫、浸水害、土砂災害等が発生した(出所:気象庁HP)

今回の豪雨で、特に犠牲者が多かったのが広島県。広島県といえば、瀬戸内海に面した県です。学校の授業で「瀬戸内海式気候」と習ったことを覚えている人もいると思いますが、瀬戸内海の沿岸は中国山地や四国山地に挟まれて季節風がさえぎられるため、年間を通して雨の少ない地域として知られています。

しかし、以前広島地方気象台に赴任したこともある平野予報官によると、「風向きによっては、多量の水蒸気を含む空気が豊後水道や紀伊水道の隙間を通って瀬戸内海にやってくることもある」とのことでした。つまり、年間を通して雨が少ないからといって、決して豪雨とは無縁の地域ではないのです。

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