木本:赤身ですか? それとも白身?
沼口:白身ですね。それもとてもおいしい。サメ肉というとアンモニア臭いのでは?とよく聞かれますが、鮮度をちゃんと保つ温度管理など漁獲したあと、きちんと処理したものであれば、思わず舌鼓を打つほどおいしい。煮たり焼いたりすると、ちょっと歯応えがあって鶏肉に近いような。
木本:なるほど。
高級「はんぺん」にはサメの肉が不可欠
沼口:加工品で言うと、「はんぺん」は、昔はサメ肉で作ってたんです。いま木本さんと対談している東洋経済新報社からも近い「神茂(かんも)」さんという老舗では、いまでもサメ肉100%で作っています。
安い「はんぺん」は海外から入ってきたグチとかスケトウダラの肉を入れて作りますが、まったく食感が違います。昔からの味を知る方は、サメが入っていないものは「はんぺん」と認めないくらいです。
木本:サメが入っているのが本格派の「はんぺん」で、よりおいしい。僕も知らないうちに口にしているかもしれませんね。
沼口:昔はかまぼこにも入っていました。今は輸入魚が安くなり、コスト削減で積極的に使われることは減っています。神茂の「はんぺん」はふわふわで、そのまま食べてもおいしいです。
木本:サメと聞くと、癖があるイメージですが。
沼口:逆に癖がないんですね。肉として食べようと思ったら。衣をつけてフライにしたり、チーズやシソ梅を挟んだりするとおいしいですよ。
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