「阪急今津線」使いこなせば幹線並みに便利だ 昼間の「ほのぼの路線」とは違うもう一つの顔
阪急今津線は今津と宝塚を結ぶ全長9.3kmの路線だ。有川浩の小説「阪急電車」の舞台として知られ、2011年には『阪急電車 片道15分の奇跡』というタイトルで映画化もされている。
小説や映画で描かれる沿線模様からほのぼのとした路線と感じる人もいるかもしれない。しかし、実際のところ、大阪梅田行き直通列車が設定されるなど、幹線級の活躍をする路線でもある。そのような阪急今津線の実態に迫ってみたい。
6両編成では足りない?
今津線は直通電車がなく、阪急神戸本線の主要駅である西宮北口で乗り換えが必要となる。
したがって、便宜的に宝塚―西宮北口間が「今津北線」、西宮北口―今津間が「今津南線」と呼ばれることが多い。なお、1921年に西宮北口―宝塚間が開業した際の路線名は「西宝(さいほう)線」だったが、1926年に今津駅まで延伸した際に「今津線」と改称している。
さて、筆者は平日の昼下がり、西宮北口駅で神戸本線から今津北線に乗り換え、宝塚へ向かった。神戸本線から今津北線へは駅の構造上、階段を上り下りしなければならない。実は今津北線と神戸本線梅田方面降り場ホームとは壁一枚で仕切られている。その壁を取り除けば、今津北線と神戸線との乗り換えが格段に楽になる。しかし、現在のところ、壁を取り除く予定はないようだ。
14時07分、宝塚行き6両編成はすでに席が埋まっており、立ち客も散見された。今津北線には6つの駅(門戸厄神、甲東園、仁川、小林、逆瀬川、宝塚南口)が存在するが、このうち4駅(門戸厄神、甲東園、仁川、逆瀬川)は阪急駅別乗降人員上位50駅(2016年)にランクインしている。
なお、最上位は甲東園駅で、29位となっている。
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