「阪急今津線」使いこなせば幹線並みに便利だ 昼間の「ほのぼの路線」とは違うもう一つの顔

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また、沿線に学校が多いのも特徴だ。「関関同立」の一角、関西学院大学をはじめ、仁川学院高校、小林聖心女子学院高校、宝塚音楽学校など関西の方なら一度は耳にしたことがある学校が今津北線沿線に集中している。そのため、通学時間帯や入学試験のシーズンになると、神戸本線の朝ラッシュ時並みに混雑する。そのため、今津北線では土曜日の朝ラッシュ時間帯にも学校登校日に限り、3~8分間隔で運行している。それでも車内は混雑するので「西宮北口―宝塚間の列車の両数を増やしてほしい」という利用客の声を聞くことがある。

しかし、今津北線が発車する西宮北口駅6号線、7号線ホームは6両対応になっており、ホームのすぐそばには踏切がある。西宮北口―宝塚間の普通列車を6両から8両にするには難しく、当分は増発でしのぐしかないだろう。

バイパス路線としても機能

昼間時間帯に今津北線を訪れた方なら、今津北線は単に西宮北口と宝塚を往復するための路線に思えるかもしれない。ところが、今津北線は宝塚と大阪梅田を結ぶバイパス路線としても機能している。

右が阪急宝塚駅、左がJR宝塚駅(筆者撮影)

それを象徴するのが、平日の朝ラッシュ時に運行される宝塚発梅田行き準急だ。この準急は7時台と8時台に6本設定されている。準急の停車駅は門戸厄神までの各駅と神戸本線の塚口と十三だ。西宮北口で今津北線から連絡線を通り神戸線へ抜けるので、西宮北口には止まらない。

先ほど書いたとおり西宮北口―宝塚間の各駅停車は6両編成で運転されるが、準急は8両で運転される。なお、宝塚―門戸厄神駅のうち、宝塚駅、宝塚南口駅、仁川駅以外は上り(西宮北口・梅田方面)ホームのみ8両編成に対応している。

平日朝ラッシュ時における宝塚―梅田間における今津北線・神戸本線経由の準急と宝塚本線の急行の所要時間は以下のとおりだ。

宝塚―梅田間の所要時間(7:00〜8:08)
 今津北線・神戸本線経由の準急:35~36分
 宝塚本線の急行:43~44分

このように今津北線の準急のほうが宝塚本線の急行よりも8分ほど速い。そのため、神戸本線の塚口駅に着く頃には準急はすでに混雑している。

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