「犬の散歩」ほど侮れない運動はそんなにない 犬が喜ぶという効果もバカにできない

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それは犬を飼っていない人であっても同じであることを示すもう1つの研究が、米スポーツ医学会の年次総会では発表されている。この研究で対象となったのは、運動不足の人が多いことで悪名高い大学生たち。時間がないとか勉強が忙しいことなどを言い訳に運動をほとんどしていない大学生は少なくない。

イーストカロライナ大学(ノースカロライナ州)の研究チームは、犬の散歩を取り入れた体育の授業を開講。受講生は地元の動物保護施設を週2回、各50分間のペースで訪問し、歩数計をつけて近くの公園で犬を散歩させた。

10時前に4500歩も歩ける

歩数計のデータからは、学生が犬の散歩で平均して約4500歩(約3.6キロ)歩いていたことが明らかになった。「大半の学生は、歩いた距離が長いことに驚いていた」と、研究チームを率いたメラニー・サーターボールドウィン教授は言う。

「学生たちは時間が経つのが早くて運動しているという気がしなかったと話していた」と教授は言う。

また、運動以外の効用が得られたと語る人も多かった。「散歩できることに犬が大喜びしているように思え、自分に対する評価も犬の散歩に対する評価も高くなったと学生たちは答えた」とサーターボールドウィンは言う。

もちろん不満もあった。授業は学生たちにとってはあまりにも早い9時始まりで、天候が悪くても出席しなければならない。

だが散歩をさぼる学生はほとんどいなかったし、受講を希望しても定員が一杯で空き待ちをしている学生もいるという。サーターボールドウィンは、犬の散歩を体育の授業に組み込みたいほかの大学とも協力している。

「大喜びで迎えてくれる犬と一緒に過ごす時間には非常に魅力的な何かがある」とサーターボールドウィンは言う。「おまけに朝10時前に簡単に4500歩も歩けるのだから」。

(執筆:Gretchen Reynolds記者、翻訳:村井裕美)

(c) 2018 New York Times News Service

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