「億り人」を目指す人がハマる3つの落とし穴

なぜ「必ず儲かりそう」と考えてしまうのか

ちなみに、B男さんが投資したビットコインとリップルは、時価総額が1位と3位の仮想通貨です。人気が高い通貨で、需要が増えるだろうという目の付けどころは良かったのですが、最高値をつけたタイミングでの全財産の投資は失敗に終わってしまいました。

B男さんは金融資産を分散する大切さも学びました。今は、つみたてNISA(小規模で毎月1万円、投信への積立投資)を始めています。

投資スクールで「億り人」を目指したのに…

3つめの「落とし穴」は、投資スクールです。35歳独身C男さん。飲食店勤務、年収450万円のケースです。

前の2つの「落とし穴」はリスクの高い投資対象に甘いアプローチをしたことによって失敗したケースですが、3つめはそれらとは違います。しかし、やはり甘さがあるのは共通です。

C男さんは、某レストランの店長を務めており、年収は450万円です。飲食の仕事にはやりがいを感じていたそうですが、重労働なのと人間関係のトラブルで体調を崩してしまい、しばらく休職することに。そんな時、SNSの広告で知ったのが「投資スクール」。「このスクールに通えば、数日間で資産が数倍に!」というフレーズに感化されてしまったのです。「一財産を築ければあくせく仕事をしないですむ」と思ったC男さんは、300万円の貯蓄のうち、100万円を支払い投資スクールに通うことにしました。

投資スクールは、週に2回、半年間通えるコースでした。スクールに通い始めた当初は、「半年後には億万長者になれるかも!」と意気揚々と通っていましたが、スクールでの授業は株式投資の基礎知識ばかり。初心者向けの本などでも十分学べる内容で、C男さんは、次第に不安になっていきました。

そんな時、スクール講師から、「投資の知識も理解してきたところで、とっておきの海外ファンドを紹介するからぜひ買ったほうがよい」といわれ、「やっと先生は儲かる商品を教えてくれたんだ」と思い、C男さんは、残りの貯蓄200万円を海外ファンドにつぎ込んだのでした。

結果は、運用成績はまったく振るわず、増えるどころかなくなってしまったそうです。原因は運用会社がなんと雲隠れしたとのこと。投資スクールでの100万円と海外ファンドへの投資200万円は、ほぼムダ金となってしまいました。

C男さんのように、まずは投資スクールに通おうという行動へ踏み出したのはすばらしいことです。しかし、本気で変わりたいなら主体的に自ら動くことが大切です。「周りの環境が自分を変えてくれるかも」、という甘い考えがカモになってしまうのです。

このような投資スクールが世の中にたくさんあることは残念なことです。特に仮想通貨を取り扱う投資スクールでは詐欺まがいのものが多いようです。でも、全部が全部、投資スクールのせいにしてはいけません。他人任せにせず、基本を学んだのなら、少しずつ実践すべきだったのです。実践することで見えてくることがたくさんあります。

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