どんどん「迷宮化」新宿駅の工事いつ終わる? 今は東西自由通路の工事中、その次も控える

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
2016年に開業したバスタ新宿(撮影:尾形文繁)

国道20号の跨線橋架替工事は2012年度に完成。2016年には「バスタ新宿」が開業、商業施設「NEWoMan」などが入る「JR新宿ミライナタワー」も完成し、南口側の賑わいがさらに増すことになった。

JRの駅が拡張を続ける一方で、新路線の駅開業も大きな出来事だった。都営地下鉄大江戸線の新宿駅は1997年に開業。2000年には新宿西口駅も開業したが、便利な反面、慣れない人にはどちらを利用すればいいのかわかりにくい面もある。また、新宿駅からはやや離れているが、2008年には東京メトロ副都心線の新宿三丁目駅が開業し、渋谷―新宿―池袋という副都心を結ぶ新たなネットワークが生まれた。

今後もまだまだ工事は続く?

ここまで新宿駅の工事を振り返ってみると、新宿駅は東京の発展の中で工事を続けなければならなかったことがわかる。拡大を続ける新宿、そして東京の街に合わせて新宿駅もその形を変え続けてきたのだ。

現在行われている東西自由通路の工事があと数年で終わっても、その後は築50年を超えるルミネエスト新宿の工事や、小田急・京王両百貨店の工事が予想される。建て替えになるか、大規模修繕になるかはわからない。ルミネエスト新宿に関しては建て替えの報道もあった。また、東京都と新宿区は「新宿の拠点再整備」として2040年代を見据えた再整備方針を打ち出している。

東京都による人口の将来予測によると、東京23区の人口がピークになるのは2030年、新宿区の人口がピークになるのは2025年であるという。だが、日本全体としては人口減少が確定しているものの、都市部への一極集中はまだまだ続き、2040年でも23区の人口は現在の人口より多いことが予想されている。発展の指標として人口の数字を見た場合、東京23区は2030年までは発展を続け、その後人口は減りつつも、急激な減り方ではないと考えられる。

たとえ人口減少で規模が縮小していくとしても、既存の施設の老朽化に対応した工事などは必要だ。新宿駅の大規模工事が終わるのは、東京の発展が終わるときであろう。ではそれはいつか。それを予想できた人が、新宿駅の工事が終わる時期を予測できることになるのだろうか……。

小林 拓矢 フリーライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こばやし たくや / Takuya Kobayashi

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道・時事その他について執筆。著書は『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。また ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に執筆参加。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事