スーツでバレまくる「失笑される人」の勘違い 大きすぎるダッポリスーツを着ていませんか

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2017年のイタリアのG7サミットに勢ぞろいした首脳たち(写真:内閣広報室)

3つ目はウエストラインです。2017年にイタリアのタオルミーナで開催されたG7サミットに参加した各国首脳陣の写真に写った首脳たちのシルエットにご注目ください。正面から見たときに、ほとんどの人が、袖と胴体とのあいだに数センチの空間がありますね。スーツの袖と胴体とのあいだにこのくらいの空間がなければ、きりりと引き締まった印象には見えないのです。

袖が太すぎると野暮ったい印象になりますし、胴体とのあいだに空間は生まれません。逆に袖が細すぎると窮屈な印象になります。

なお、ご自身のスーツの袖が窮屈すぎないかは、腕を伸ばしてみるとわかります。腕を伸ばした際にシャツが腕に巻きつく感覚がある場合は、幅が狭すぎるというサインになります。

S字形になっているのが理想的

4つ目はシルエットです。自分では確認しづらいかもしれませんが、鏡の前に立って横から背中のラインを見てください。背骨に自然に沿うかたちになっていますか? 身体を中央で支える背骨は、側面から見ると緩やかなS字カーブを描いています。スーツを着たときにも、側面から見て背中の曲線がS字形になっているのが理想的なのです。

後ろからもチェックしてください。不自然な縦ジワや横ジワができていませんか? 横幅がありすぎるときは縦ジワが、小さすぎる場合は横ジワができます。背中に縦ジワや横ジワがいくつも見られるスーツは、身体に合っていない証拠なのです。

『NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

ショップで異なるタイプの既製スーツを10着程度試着してみて、それでも背中にシワが見られる人は、特殊な肉付きや骨格をしているのかもしれません。いまは既製品とほぼ同じ価格帯でカスタムスーツを作ってくれるお店がたくさん出てきています。ぜひ、オーダースーツに挑戦してみてください。

5つ目は、シャツです。ジャケットのなかに着ているシャツが、ジャケットの襟元と袖口から1センチから1.5センチ程度出ているかどうか確認してください。シャツはもともと皮脂や汚れからスーツを守るための下着としての役割を持っています。スーツを保護するためにも、シャツがスーツよりも出ていることは鉄則です。

重たい色で覆われた上半身から、白色がさりげなく見えるだけで、清潔感も感じさせます。また、首にジャストフィットしたものを選びましょう。
この5つのポイントは世界共通のルールです。日頃からスーツを着て仕事をしている人は、しっかりと押さえておいてください。

安積 陽子 ニューヨーク州立ファッション工科大学主任講師/国際イメージコンサルタント

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あさか ようこ / Yoko Asaka

国際ボディランゲージ協会代表理事。

アメリカ合衆国シカゴ生まれ。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング科卒業後、Protocol School of Washingtonにて国際プロトコール資格を取得。ニューヨークを拠点にエグゼクティブ、政治家、起業家を対象としたイメージコンサルティングを手がける。

現在はニューヨーク州立ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)にてイメージコンサルティングコース主任講師を務め、世界各国の受講生に教育を行っている。政治家、アナウンサー、文化人、実業家に対するイメージ戦略コンサルティングも手がけ、最新のインプレッションマネジメント手法を提供。

企業や医療機関に向けた非言語コミュニケーション・ボディランゲージ研修、イメージ戦略に関するコンサルティングや講演、執筆活動にも幅広く取り組んでいる。

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