「まるで旅客機」インドネシアの新型夜行列車 グランクラスよりも快適、日本を超えたか?

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深夜になると照明は消える(筆者撮影)

食事タイムが終わると、車内は減光。これも、今までのジャカルタの列車にはなかったサービスだ。座席に設置されている電源コンセントは複数のタイプに対応しており、せっかくなのでデジカメのバッテリーを充電し、就寝。ちなみに、携帯電話充電用にUSBプラグも2口付いており、そのうち1口はセキュリティボックスの中にあるというこだわりだ。しいて言えば、通常のエグゼクティブクラスで配られる枕もあれば、なおよかった。

(左)ラグジュアリークラスのシート(右)リクライニング時のラグジュアリークラスのシート(筆者撮影)

翌朝はスラバヤ・パサールトゥリ駅6時30分到着の30分前にアテンダントに声をかけられ起床。紅茶と、洗顔用のウェットティッシュのパックをいただく。なかなか気が利いている。

視界も良好(筆者撮影)

そういえば、昨日から何か違和感を感じていたのだが、朝になり窓のカーテンを上げるとその答えがわかった。ラグジュアリークラスの座席はリクライニング時のスペースを確保するために、航空機のファーストクラスのように斜め約30度窓側に向いている。斜めに座席が配置されているため、深々とリクライニングさせたままで、自然と流れゆく車窓風景が目に入ってくるのだ。さながら、インドネシア版「グランクラス」といったところである。

マイナスイメージからの脱却に力を入れるKAI

ジャカルタ―スラバヤ間を約9時間で結ぶこの列車だが、プロモーション期間中のラグジュアリークラスの料金は運賃も含め90万ルピア(約7000円)。それでもエグゼクティブの倍かそれ以上の料金設定であり、同区間のLCCよりも高い。

プロモーション価格が奏功したのか、レバラン連休中は全便完売という好調な出だしとなった。さすがに連休明けの平日はやや空席のある便もあったが、7月13日からは通常運賃となり、平日(月~木)125万ルピア(約9800円)、週末(金・土・日)は135万ルピア(約1100円)という、強気とも言える価格設定となった。プロモーション期間中の乗車率や乗客の反応などを考慮した結果で、この価格でも勝負できるとの判断だろう。

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