「トラック界のテスラ」が放つFC車が凄すぎる

航続距離1900キロ、費用はディーゼル車並み

燃料電池トラックの開発・商用化を目指すプロジェクトが、米国と中国で相次いで動き出している。今回は、米国でベンチャー企業が進める壮大なプロジェクトについてレポートする。

米ニコラモーターが2020年から燃料電池トラックを販売

起業家トレバー・ミルトン率いるニコラモーターカンパニー(以下ニコラ)は2014年設立の若い会社だが、燃料電池トラックを大々的に製造・販売する計画を打ち出した。「トラック界のテスラ」「テスラのライバル」とも称され、大きな注目を集めている。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

2016年12月、ニコラは水素燃料電池で駆動するセミトラック(セミトラックはトレーラーの先頭車=牽引車)「NIKOLA ONE」を初公開した。NIKOLA ONEは燃料電池で発電した電気をいったん蓄電池にためて、そこからモーターに電気を供給する方式だ。300kWの燃料電池と320kWhのリチウムイオン電池を搭載し、最高出力1000馬力、航続距離は最大1200マイル(約1900km)で、販売開始時期は2020年と発表されている。

ニコラは製造工場を持っていないが、今年1月、アリゾナ州バックアイ市に新工場を建設することを発表。投資額は10億ドル(1100億円)で、来年着工し、フル稼働は2021年から。それまでは、大手トラックメーカーFitzgerald社に生産を委託する。

まだ1台のトラックも生産していないにもかかわらず、今年1月時点で、NIKOLA ONE には8000台を超える予約注文が入っているという。加えて今年5月、全米一のビール製造会社アンハイザー・ブッシュ社から、800台の注文を獲得した。アンハイザー・ブッシュ社は、NIKOLA ONEの導入により、2025年までにサプライチェーン全体で25%のCO2排出量の削減を目指すとしている。

経済性はどうなのか? ニコラの販売方式はリースがメインである。標準の7年(84カ月)リースで、リース料は燃料費込みで月額5000~7000ドル(約55万~77万円)といわれている。

次ページ最大の課題「水素ステーション」はどうするか
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 最新の週刊東洋経済
  • カラダとおカネのよもやま話
  • 中学受験のリアル
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
『0から1をつくる』を書いた<br>カーリング本橋麻里氏に聞く

カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。