製作者が語る「まどかマギカ」ヒットの理由 「まどか☆マギカ」は魔法少女のイメージを覆した

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今のアニメ界をどう見る?

――『まどか☆マギカ』の話しから少し離れるかもしれませんが、今のアニメ界のトレンドをどう見ていますか?

あまり考えていないですね。アニメの場合は、実写と違って制作に時間がかかるので、今、これが当たったからやろうということで動いたとしても、放送されるのは2年後だったりしますからね。むしろ普遍的な面白さや、映像としての普遍的な価値といったものが必要だと、自分でプロデュースするときには思っています。

――アニプレックスさんが発表される企画は、個性豊かなものが多いように思います。そういったアニプレックスさんの社風というものを、どのように感じてらっしゃいますか?

社風というよりも、プロデューサーそれぞれ個性があって、彼らが真剣に考えて企画を立ててきますからね。やはりプロデューサーの特色が結果となって出ているかなと思います。

――ちなみに観客の年齢層、ターゲットというものは考えていらっしゃいますか?

年齢を特に定めるということはしていませんが、若いファンは大事だと思っています。

――岩上さんは、部下からの企画にゴーサインを出される立場かと思います。ゴーを出す際にどのようなことに気をつけていますか? 

そこはケースバイケースですね。ただ、もちろん僕だけの趣味でラインアップを作っているわけでもないですし、かといって彼らがやりたいものがすべて全部実現できるわけでもない。とはいえ、若い人がトライできるようなチャンスがいっぱいある会社だとは思いますね。

――今は「まどかマギカ」で手一杯だと思うのですが、今後の予定などもお聞きかせください。

「まどか☆マギカ」と同じシャフトさんでやってる「<物語>シリーズ」がテレビでオンエア中ですし、10月末にはビデオ第一巻(「猫物語(白)」が発売になります。また、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』の上映前には「<物語>シリーズ」と「まどか☆マギカ」とがコラボした「劇場マナー告知短編映像」が流れる予定です。これは「<物語>シリーズ」の西尾維新先生がシナリオを書いたショートムービーです。それからシャフトさんとは、来年の1月には「週刊少年ジャンプ」で連載されている「ニセコイ」という作品もやりますし、今後もいろいろなラインナップの作品を手掛ける予定です。

(撮影;今井 康一)

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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