いじめで死なせないため、大人にできること

「いじめ防止プログラム」の理解が必須だ

どうすればいじめから抜け出せるでしょうか(写真:Anek/PIXTA)
どうすれば今を生きる子どもたちが、いじめから抜け出せるのだろうか。岸田雪子氏は、『いじめで死なせない 子どもの命を救う大人の気づきと言葉』(新潮社)の中でいじめを受けた子、いじめた子、そしていじめを知っていた子の、それぞれの背景を取材しまとめている。
続けて、「大人が行動に移せること」を具体的に提言している。いったい、大人たちは何をすればいいのだろうか。提言部分を本書より転載する。

いじめを許さない集団をつくるために重要なこと

いじめを許さない集団をつくるために特に重要なのは、学校・保護者・地域の連携だ。

いじめはメンバーが固定した学校集団で発生する。そしてこれまで見てきたように、保護者や地域の人々が、いじめから子どもを救うきっかけを作ったり、時にはいじめの背景として子どもに影響を与えることもある。だから「いじめを許さない」ことを、学校と保護者、地域で共通した目標とすることが重要だ。

いじめを許さない集団づくりの責任者は、大人だ。そして具体的なアクションの主体となるのは、子どもたち自身だろう。いじめの当事者である子どもたちが、「いじめは自分たちの自由な権利を侵すもの」として拒否する意識を共有し、学校、保護者、地域の大人たちが責任をもって子どもたちをサポートする体制を作る形だ。

2013年に施行されたいじめ防止対策推進法でも、学校ごとに、いじめ防止に取り組む委員会などの組織を設けることが規定されている。そして保護者は子どもの教育の第一の責任者として、子どもたちの規範意識を養い、いじめ防止に協力するよう努める、などとされている。具体的にどうやって子どもたちを守るかは、それぞれの学校・保護者・地域の腕の見せ所だ。

次ページいじめ防止の共通ルールとは?
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナでもブームは過熱中<br>不動産投資 天国と地獄

家計のカネ余りを背景に、マンションやアパートなどへの投資熱は冷める気配がありません。しかし、不動産投資にリスクはつきもの。先行きが見通せない状況で、何が優勝劣敗を分けるのでしょうか。現場の最前線を追いました。

東洋経済education×ICT