金正恩が軍幹部に「イエスマン」を据えた狙い 「非核化」への布石か
[ソウル 4日 ロイター] - 北朝鮮で新たに選ばれた軍幹部3人は、同国指導者の金正恩(キム・ジョンウン)氏に対し絶対的な忠誠心があることで知られ、トランプ米大統領と取引して大転換を迫られることになっても、それを受け入れるのに十分な柔軟性を備えていると、北朝鮮専門家たちは指摘する。
保守的で年配の幹部と交代
米高官と北朝鮮指導部を分析する韓国の専門家らによると、この3人は、最近解任されたより保守的で年配の幹部と交代した。
米国が交渉によって北朝鮮に核プログラムを放棄させようとする中、北朝鮮がこれまでの核兵器開発と敵対姿勢を完全に転換して、金正恩・朝鮮労働党委員長が米韓と交渉することについて、北朝鮮の軍内部で反発があったのではないかと米当局者はみている。解任された高官らが反発していた当事者であったかは明らかではない。
韓国聯合ニュースが情報当局者の話として伝えたところによると、国防トップにあたる人民武力相は朴永植(パク・ヨンシク)氏から努光鉄(ノ・グァンチョル)人民武力省第1次官に交代し、李明秀(リ・ミョンス)氏が務めていた軍総参謀長には李永吉(リ・ヨンギル)前総参謀部第1副総参謀長が返り咲いた。
国内最高位のポストの1つである軍総政治局長には、金正角(キム・ジョンガク)氏に代わって平壌市党委員長だった金秀吉(キム・スギル)氏が就任すると、北朝鮮メディアはこれより先に伝えていた。