麻生財務相、「返納わずか170万円」の"軽さ"

財務省の隠蔽体質は、まだまだ根が深い

そのような中で2月21日に野党が現地視察するということになり、理財局は籠池氏の弁護士と相談する中で、2月20日から不在にすることを籠池氏に提案。このアドバイスに従って籠池氏が姿を消したため、現地視察した野党議員団は籠池氏に会えずじまいだった。

しかし野党の議員団は近畿財務局、大阪航空局と本省理財局の田村嘉啓国有財産審理室長と面談した。あらかじめ近畿財務局と本省理財局の間で応答録が作成されており、①政治家関係者からの不当な働きかけはない、②応接録について質問されれば残していない、というように回答することが決められていた。

そして翌22日には菅義偉官房長官に取引価格は適正だったこと、および夫人付の谷査恵子氏やその他の政治家関係者からの照会に対する回答には何の問題もなかったと報告されている。

何がプレッシャーになったのか

このうち実際に改ざんのきっかけになったのは何なのか。それはひとつに限らないだろう。たとえば2月14日の籠池氏の発言「1億円くらいかな」について、理財局はなんとか矛盾を隠蔽しようとしていたし、2月17日の安倍首相の発言「関与していたら、議員も総理も辞める」は、官僚にとって十分に重いプレッシャーになったはずだ。

また2月21日の野党議員団の現地視察では籠池氏の存在をも含めて、財務省にとって不都合なもの一切を野党議員の目につかないように無理やり消そうとした証拠がある。文書改ざんや応接録の廃棄も、こうしたことの延長で行われたものと思われる。

これらの中でもとりわけ重視されたのが、2月17日の安倍首相の発言「関与していたら、議員も総理も辞める」だろう。答弁後にさっそく本省理財局総務課長から国有財産審理室長と近畿財務局管財部長に昭恵夫人の名前が入った書類があるかどうか調べるように伝えられ、昭恵夫人直接の照会がなかったこと、夫人付の谷氏からの照会の内容に問題がないことが確認されたとしている。

それにしても理財局の隠蔽体質はなんと根深いものなのか。籠池氏に姿を消すように伝え、公文書を改ざんし、応接録を廃棄したばかりではない。さらに国交省に保管されていた文書までを改ざん後の文書に差し替えたことも判明している。

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