麻生財務相、「返納わずか170万円」の"軽さ" 財務省の隠蔽体質は、まだまだ根が深い

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これは財務省の報告書の他、6月4日に国交省航空局からも公表されたものだが、昨年3月以降に会計検査院への対応を協議していた中で、理財局の職員から決裁文書の「最終版」があることを知らされ、確認作業の申し込みがあった。しかし部外者に原本を触れさせることはできないと考えた担当者が「写し」を準備したところ、航空局職員が立ち会っていないタイミングを狙って差し替えられたという。

実はこの事実は今年3月12日の野党ヒアリングで判明したもので、会計検査院には財務省と国交省からそれぞれ異なる文書が提出されていた。会計検査院はこれらの文面が異なることに気づいていたが、財務省からの「うちが最終版」という言葉を信じてそれ以上の調査を行っていなかったという。ちなみに昨年11月、会計検査院は国有地の値引きの根拠が不十分だとの検査報告書を出していた。

閣僚給与12カ月返納「170万円」は重いのか?

こうした報告を受けて6月4日午後4時から、野党の衆議院予算委員会理事とオブザーバーの5名が会見を行った。

6月4日に行われた野党によるヒアリングの様子(筆者撮影)

「何も解明されていない。理財局に責任を押し付けている。疑問の生じる調査結果だ」

野党第一党である立憲民主党の逢坂誠二議員は怒りを込めて強調した。処分については国民民主党の津村啓介議員は「(すでに退官した佐川前長官の)停職3カ月は意味がない。退職金の金額が変わるだけだ。(麻生財務相の)閣僚給与12カ月返納も170万円にすぎない」と不満げだった。たしかに、きわめて軽微な処分といえるだろう。

その後で開かれた野党ヒアリングでも、調査報告書についての不満の声が相次いだ。

「全くの不自然。官邸の関与を否定する報告書になっている」

日本共産党の辰巳孝太郎参議院議員が憤慨するのは、報告書では理財局が昭恵夫人の名前が入ったかどうか書類を調べたとしながら、財務省が2014年4月28日の記録を出さないからだ。籠池氏が昭恵夫人との写真を財務省に提示し、昭恵夫人から「いい土地ですから前に進めて下さい」と言ってもらったと財務省に伝えたとする面談で、それまで交渉に消極的だった財務省が契約締結に前向きに変化したターニングポイントと言われる。

「財務省はまだまだ隠している」と野党は睨み、追及の手を緩めようとはしない。それに押されるように、小出しで事実を出していく財務省。我慢比べはまだ続くのだろうか。国民はいい加減にしびれを切らしているというのに。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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