トヨタ「C-HR」、SUV1位の裏に透ける息切れ感 「RAV4」の来春登場後も王座を保てるか

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そんな心配もなんのその。C-HRは順調に販売台数を積み上げている。東京都内のほか地方都市で走っているC-HRのドライバーを見ると、意外にも「プリウス」や「カローラ」あたりにでも乗っていそうな年配の男性が少なくない。トヨタがガッチリ抱えている優良顧客をつかんでいる印象がある。トヨタの販売現場で聞いても「販売は底堅い」と話すセールスマンが多い。もともとC-HRは過去にトヨタがラインナップしていたスポーツクーペのユーザーも取り込んでいるようだ。

自販連の統計によると2017年度に、日産自動車のSUVでもっとも売れたエクストレイルが5万0653台、ホンダ「ヴェゼル」が6万1378台。現状の月販目標6000台前後のペースを維持できれば、2018年(暦年)や2018年度のSUVナンバーワンを再び獲る可能性は十分高い。

初速ほどの勢いはなくなっている

一方で、さすがに初速ほどの爆発的な勢いはなくなっている。

2017年4~6月は当初の月間販売目標6000台の2倍以上を売ったが、発売から約半年でバックオーダーを消化したのか2017年7月以降は月間1万台には達していない。今年4月は前年同月比65%減の4531台と、自販連の乗用車ブランド通称名ランキング(軽自動車除く)は15位、同5月も同57%減の5536台で同12位まで後退した。

新車効果の一巡と言ってしまえばそれまでだが、前年同月から半減以上の落ち込み幅は小さくない。

自動車販売業界では、C-HRの登録済み未使用中古車をチラホラ見かけることが増えたようだ。トヨタ系の中古車センターに展示しているならまだしも、トヨタから見れば第三者となる中古車専売店などでもそのようなケースがある。

レンタカーやカーシェアリングといった法人向けのフリート販売もジワリと増えている。トヨタレンタカーのホームページにはC-HRの特設ページが用意され、カーシェアリング業者のホームページをのぞくと、C-HRが置いてあるステーションがいくつも見つかる。

それでもC-HRは、4月に4047台で同17位、5月に3860台で16位だったヴェゼルを抑えている。従来よりも割安なターボFFモデルの追加もあって、トヨタはこの先もC-HRの月間販売目標6000台前後を死守していくのだろう。

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