薄れる存在感? スカイマークの利益が半減 LCC台頭とコスト増で採算悪化。来期の起死回生なるか
スカイマークは2010年11月、1機約400億円(4億0390万ドル、現在のカタログ価格)にもおよぶA380を6機購入することを明らかにしている。2014年11月から、成田-ニューヨーク間で飛ばす計画を進めている。
今年度は、この国際線準備に伴う乗員増、フライトシミュレーターの導入などによる事業費増も、先行コストとして利益を圧迫している。その代わりに狙うのが来年度からの起死回生である。
エコノミーを設定せず
A380は、2階建ての超大型機でJALやANAの大手2社でさえ、1機も発注していない“怪物”だ。
スカイマークは、A380の成田-ニューヨーク線について、ビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスで座席を構成し、エコノミークラスを設定しない方針で、この場合の金額は、ビジネスで往復40万円弱、プレミアムエコノミーで同20万~25万円と、大手の半額程度を想定しているとされる。
専有面積と運賃の相関から、採算性の低いエコノミーを排除することで差別化するとともに、利潤を得るのがスカイマークの戦略である。
この計画は発表当初から、航空業界関係者の一部で「無謀」と指摘されているが、今のスカイマークにとっては、突き進むしかないプロジェクトになってきた。
大手とLCCに挟まれたスカイマーク。起死回生を狙うA380導入による国際線への進出が、ますます浮沈のカギを握っている。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら