残念!話題の「バターコーヒー」は健康に悪い 「エセ健康情報」に騙されないための基礎知識

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体に悪い食品を減らして、代わりに体に良い食品を増やすことが、健康への近道です。数多くの信頼できる研究結果に基づいているものですので、近い将来、新しい研究結果によって大幅に変更を強いられるとは考えにくく、安心して食生活の指針にしていただければと思います。

バターコーヒーは健康に悪い

――著書では、個人の経験談として「バターコーヒー」を挙げていますね。

バターが体に悪い油であることは、数多くの研究からわかっている(写真:chad / PIXTA)

『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)という本が日本では一時話題になったようですが、残念ながら「個人の経験談」であり、多数の人に効果があったというエビデンスはありません。

ちなみに私の住んでいるロサンゼルスのスーパーで以前売っているのは見かけたことがありますが、流行ってはいません。

この本の著者であるデイヴ・アスプリー氏が自分で体験してみて、調子が良くなったと感じた食事を紹介しているだけなんです。「15年間、30万ドル投じた」と書かれていますが、たくさんおカネを使ったことと正しい食事内容であるかどうかは別の問題です。

この本に書かれた食事を取り入れれば、なんとなく頭がすっきりする効果はあるかもしれませんが、残念ながら健康に良いとは言えません。

この本では、グラスフェッドのバターを入れたコーヒーを飲むことが推奨されていますが、バターは体に悪い油であることが数多くの研究からわかっています。

ちなみにグラスフェッドバターが普通のバターより健康に良いというエビデンスもありません。グラスフェッドバターには酪酸が多く含まれているという研究もあり、ネズミの実験では酪酸が健康に良い可能性が示唆されていますが、健康に悪い飽和脂肪酸も多く含まれていることを忘れてはいけません。

人間において、グラスフェッドバターと普通のバターの健康への影響が違うというエビデンスがでるまでは、同じものであると考えたほうが良いと考えます。

ちなみにバターは悪玉(LDL)コレステロールの値を上昇させることが研究によって明らかになっています。さらに、バターを1日大さじ1杯(14g)摂取するごとに死亡率がわずかながら上昇するというメタアナリシスの結果もあります。

数年前に、バターは思ったよりも健康に悪くないのではないかという議論が起こりましたが、ハーバードの専門家たちはバターが健康に悪いというエビデンスは覆っていないと警鐘を鳴らしています

2014年に英国のテレグラフ誌は、アスプリー氏のバターコーヒーを検証し、「科学的ではない」と一刀両断しました。この記事の中で、リバプール熱帯医学校のポール・ガーナー教授は、アスプリー氏は、研究結果をえり好みして自分の本で紹介しており、それらは30年以上前の古い論文や、1~2人の少人数を対象とした小さな研究ばかりであり、それらから導き出された結論は信頼に値しないと評しています。

バターコーヒーに関するきちんとした研究はまだ行われていませんが、欧米のメディアもバターコーヒーは健康に悪いと考えられると警鐘を鳴らしています(VOGUEMEDPAGE TODAY)。

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