残念!話題の「バターコーヒー」は健康に悪い 「エセ健康情報」に騙されないための基礎知識

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こういった人たちにとってはグルテンを控えるのは良いかもしれません。しかし、市販のグルテンフリーの食品では米粉などが使われていたり、砂糖が多く含まれるため、結果的に「白い炭水化物」の量が多くなってしまい健康にとって悪いと考えられます。

グルテンフリーの食品を代わりに摂取するのではなく、シンプルに小麦の摂取を避けることをおすすめします。

おいしいだけでなく「体に良い」も考えよう

――体に悪いとされるバターや白米、牛肉などは我慢すべきなのでしょうか。

私自身も決しておいしいものを我慢しているわけではありません。牛肉を食べることもあります。本書でも、白米や牛肉などを「体に良くない」としていますが、「食べるべきではないというわけではない」と説明しています。食事は健康のためだけにしているものではなく、楽しみに思っている人も多いと思いますので。その食品を摂るメリットとデメリットを十分理解したうえで、適切な量を食べるべきだと思います。

おいしいから好物だからといった観点「だけ」で食事を選択するのではなく、それにプラスして「体に良いかどうか」も考えてみましょう、ということです。

食事を選ぶときに、「うどんではなく蕎麦にする」「牛肉ではなく魚にする」「果汁100%ジュースではなくフルーツそのものにする」など、無理なくできることから始めてみてください。

津川 友介 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)准教授

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つがわ ゆうすけ / Yusuke Tsugawa

東北大学医学部卒、ハーバード大学で修士号(MPH)および博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て、2017年から現職。著書に『週刊ダイヤモンド』2017年「ベスト経済書」第1位に選ばれた『「原因と結果」の経済学』(中室牧子氏と共著、ダイヤモンド社)、『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社)。ブログ「医療政策学×医療経済学」で医療に関する最新情報を発信している。

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