ウェバー社長「日本のM&Aの成功事例になる」 武田トップが語る「7兆円買収」への自信
こんなチャンスはそうない
――そもそも7兆円もの巨額資金を投じて、なぜシャイアーを買収しなければならないのですか。
確かに買収によって有利子負債は膨らみます。しかし負債の額は(返済原資になる)キャッシュフロー(CF)との比率で判断する必要があります。
皆さんが家を買う時もそうでしょう。銀行は顧客の収入を見てローン(融資金額)を決めます。CFが大きいほど、有利子負債の返済能力も高くなります。格付会社が注目するのも、(現預金を差し引いた)ネット有利子負債と、CFに近い利子・税金・償却前営業利益(EBITDA)の比率です。
シャイアーのEBITDAは7000億円を超えます。そこを買収するのですから、負債の返済能力も当然に高い。(懸念をしている株主や投資家など)外部の人にはこのあたりをもっと説明していく必要があると思っています。
今回の買収を通じて武田の変革を加速させます。武田は、強力でグローバル競争力を持つ企業になれる。こんなチャンスはそうないと思います。
これまで進めてきた戦略は成功しています。武田は良い状況にある。だからこそ今やるのです。シャイアーの株主に武田株を交付するのですから、武田の経営が苦しい状況だったら買収はできません。
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