フェイスブックの「出会い系」は何が違うのか 「デート機能」で目指すものとは?

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フェイスブックはユーザーに対して、的確な広告を表示することをビジネスの成長の源泉としており、ユーザーに対して一般的な利用料に関する課金を行っていない。そのかわり、ユーザーの属性データや行動のデータが重要なのだ。また議会の公聴会でザッカーバーグ氏は、世界中の人々をつなぐというミッションを実現するためには、無料で利用してもらうことが適しているとも語っている。

もちろん、その前提で、悪意のある開発者に情報やアクセス権が渡らないようにする取り組みや、ユーザーに対する注意喚起はこれまで以上に注意を払うようになるだろう。つまり、今後もユーザーのデータを活用した広告ビジネスモデルを崩す考えはなく、本質的な変化をしようとは考えていないのだ。

フェイスブックが出会いをサポート

少し驚かされたのは、ザッカーバーグCEOが新機能として「出会い」をサポートするデート機能「デーティング」を発表したことだ。

「出会い」を取り持つ新サービスを紹介するザッカーバーグCEO(筆者撮影)

この機能は、フェイスブックの家族、友人、同僚、同窓、グループ、イベントといった現実のさまざまな単位のつながりの中の「ちょっと外側」を活用した出会いを演出する機能だ。

まずデート機能を活用するには、デート機能専用のプロフィールを作成するところか始まる。このプロフィール画面は、フェイスブック上の他の友人からは見られない。その上で、自分の興味のあるイベントやグループに参加していく。突然の出会いや見かけよりも、自分の興味から出会いを見つけていくというアプローチを取る点で、著名デートアプリ「ティンダー」とは異なる。より真面目な出会いを取り持ちたい、という思想が透ける。

共通のイベントやグループに参加している相手のデートプロフィールを確認し、プライベートなメッセージのやり取りで、相手がどんな人かを知る。このメッセージも、フェイスブック・メッセンジャーやワッツアップとは隔離されたもので、あえて写真などの文字以外の送受信の機能は省かれている。

もし同じイベントに参加するのであれば、メッセージで会う約束ができるというわけだ。

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