飛騨高山にイスラエル人観光客が集まる理由 ナチス時代までさかのぼると理由が見える

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イスラエルからの観光客だけではない。幅広くユダヤ人に来てもらおうと、岐阜県はJTB中部と連携し、ユダヤ人が多く住むニューヨークやロサンゼルスに“命のビザ”「杉原千畝・ 訪日旅行インフォメーションセンター」を開設した。杉原千畝に関連する施設や周辺観光地に関する情報提供を積極的に行うほか、交通機関や宿泊先の手配も手掛けるという。昨年冬には、ユダヤ系の主要メディアの担当者を対象に、杉原千畝記念館や白川郷などを案内するツアーも組むなど、現地での周知にあらゆる手段を使って取り組んでいる。

また、2月にテルアビブで開催された国際観光展には「杉原千畝ルート」の魅力をPRするブースが構えられ、世界各国の展示が行われる中でとりわけ人気を博した。「命のビザ」を持ったユダヤ人難民が上陸した日本で唯一の港である「人道の港 敦賀」に関する映像の上映が行われると、涙を流して見入る参加者の姿もあったという。

現地でPRを行った敦賀市の職員は「単にパンフレットを配布するだけでは得られないプロモーション効果も得られた。会場にはイスラエル国立ホロコースト記念館のほか、リトアニア、ポーランドといった歴史的に関係の深い国からの関係者が出展しており、ブース同士での非常に有意義なやり取りも生まれた」と話す。現地での反応に確かな手応えを掴んだようだ。

慣れない戒律に戸惑うことも少なくない

しかし、一般の日本人にとっては、慣れないユダヤ教の戒律で戸惑うことも少なくない。イスラエルから団体で参加していた高齢のツアー客らは、サービスエリアで途中休憩の際に、頭に小さなキッパと呼ばれる帽子を乗せて静かにお祈りを捧げていた。

もの珍しげに彼らの様子を眺めていた、千葉県から旅行中だという20代のカップルは「びっくりしました。どこの宗教ですか?あまり見慣れない帽子を被っていたので……」と、驚きを隠さなかった。一口にユダヤ教徒といっても、黒い帽子と黒いスーツに身を包んだ戒律を厳格に守る超正統派から、宗教による日常生活の規制や制限を嫌う開放的な世俗派まで、その信仰の度合いはさまざまだ。最近では、東南アジアからの観光客を中心にイスラム教徒を日本で受け入れることも増え、ハラールなどの言葉も浸透して少しずつ国民の理解が深まるなか、日本でユダヤ教の戒律はまだ広くは知られていないのが現状だ。

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