日本の医療は高齢社会向きでないという事実 「医療提供体制改革」を知っていますか?
さらには、先月の3月13日に「医療法及び医師法の一部を改正する法律案」が閣議決定され、いま国会で議論されている。この法案の趣旨は、地域間の医師偏在を解消するため、医師の確保や臨床研修病院の指定、研修医定員の決定について、都道府県へ権限を移譲させることだ。
そして冒頭に述べた診療報酬の改定では、次の図が用いられながら、今回の改定による改革の方向性が示されている。すなわち、現在のように病院と診療所などの間で、入院・外来の機能が未分化である状況から、診療所などでの「かかりつけ医機能」の強化を図り、病院における外来は、専門外来に特化していこうというのである。
これらの一見、てんでばらばらに映る政策群には、1つの共通した背景がある。それを理解すれば、医療と介護が今、なぜ目まぐるしく動いているのかがわかるだろう。
超高齢化で求められる医療の質は変わる
繰り返しになるが、今の医療・介護改革の青写真を描いたのは、2013年の社会保障制度改革国民会議の報告書である。次に示すのは、改革のスケジュールで、医療と介護で一体的に進められる改革は、国民会議を起点としている。
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