他者の成功例が失敗よりアテにならない理由 不安は無視しても意識しすぎてもいけない

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まさに失敗ノートをつづる理由と同じです。不安を徹底的に遠ざけることで、ポジティブな人生を歩んでいるのです。

私もそんなマンガーを見習って、人の失敗談を聞いたとき、ニュースで紹介された興味深い失敗の事例に触れたとき、失敗ノートをつけ、新たな行動を起こすときには見返すようにしています。

エバーノートで作るのがお勧め

たとえば、「ソニーはなぜ、iPhoneを作れなかったのか」という記事があります。そこに書かれているのは、「ケータイにカメラをつけるとデジカメが売れなくなる」と主張するデジカメ部門を説得することができず、開発が頓挫。組織内の対立から、革新的な商品を開発できなくなっていくソニーの失敗がつづられています。

また、ポラロイド社に関する失敗の逸話もメモしてあります。

「写真を撮ったら、すぐに見られる方法がないか?」と考え、試行錯誤の末にポラロイドカメラの開発に成功。一世を風靡したイノベーティブな創業者が会社から去った後、ポラロイド社は硬直化していきます。

『運は操れる』(マキノ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

そして、デジタルカメラが市場に登場し始めた頃、「撮ったらすぐに見られる」という創業の理念と同じ商品にもかかわらず、「自社のポラロイドカメラが売れなくなるから」と参入を断念。時代に逆行した施策を打ち、市場を失っていきます。

こうした事例を読み返すことで、私は自分が守りに入ろうとしたとき、「それは無意味な自己保身ではないか?」と問い直すのです。

その失敗ノートですが、私は紙のノートではなく、エバーノート(インターネットを利用した個人向けの情報保管サービス)に保存するようにしています。

気になった失敗のニュースを次々と放り込み、確認したいときにはキーワード検索をかけ、見返すことができます。また、一覧性も高く、ストレスがありません。

すると、確かに「あ、これは同じだ!」と自分が失敗しやすい行動を起こしかけていることに気づく機会が増えました。気づけば当然、軌道修正します。その繰り返しが、不運を遠ざけ、幸運に近づくトレーニングとなっていくのです。

メンタリスト DaiGo
めんたりすと だいご / Mentalist DaiGo

慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。人の心をつくることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとして数百のTV番組に出演。その後、活動をビジネスおよびアカデミックな方向へと転換し、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授、人気YouTuberとして活動中。日々インプットした膨大な情報・スキルを独自の勉強法で体得し、驚異的な成果をあげ続けている。著書は累計330万部。『自分を操る超集中力』『人を操る禁断の文章術』『知識を操る超読書術』(すべてかんき出版)、ほかヒット作多数。

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